日本が中国に敗れ2勝1敗 ゴールボール女子

女子1次リーグ日本対中国 後半、日本は中国の攻撃に三角形のシフトで備える。右がセンター高橋利恵子、左手前がライト天摩由貴、左後方がレフト欠端瑛子(撮影・小堀泰男)

<ゴールボール:アジアパシフィック選手権>◇第3日◇7日◇千葉ポートアリーナ◇女子1次リーグ

世界ランキング4位の日本が同2位の中国に0-2(前半0-0)で敗れ、2勝1敗となった。大会は出場6チームが総当たりのリーグ戦を行い、上位4チームが準決勝に進出する。

緊迫した守り合い。試合が動いたのは後半5分だった。中国のパワフルなバウンドボールがレフト欠端瑛子(26)の両手をはじいてゴールに吸い込まれる。2分後にはライトの萩原紀佳(18)が足先を抜かれた。連続失点。完封負け。16年リオデジャネイロ・パラリンピックの準々決勝以来負けていなかったライバルに屈した。

「(前半に日本のスローが)ポストにけられ、先に失点してしまった」と市川喬一監督(43)。ただ、先制された直後にコートに送り出したのは決定力のある小宮正江(44)ではなく、最年少の萩原。今年から代表入りした新戦力に中国戦という舞台を経験させるためだった。市川監督は「緊張して指示したことができなかった」と苦笑いしたが、目先の勝敗より金メダルを狙う東京パラリンピックまでの強化を見据えた采配だった。

中国、世界9位のオーストラリアが3勝で並び、日本が続く。「中国の動きはデータ通りでした。これから選手のイメージと動きを一致させたい。決勝で中国ともう1度やって優勝します」と市川監督。精度を欠いた攻撃面を修正し、リベンジを果たす。

◆ゴールボール 視覚障がい者による対戦型チームスポーツ。1チーム3人でコートはバレーボールと同じ18×9メートル。両サイドにコート幅と同じゴール(高さ1・3メートル)がある。攻撃側は鈴の入ったボールを相手ゴールに投球し、守備側は全身を使ってセービングする。選手はボールの鈴の音や相手の足音、床のわずかな振動などを頼りに、攻撃と守備を攻守を交互に入れ替えて得点を競う。試合は前後半12分の計24分、ハーフタイムは3分。選手は視力の程度に関係なくアイシェード(目隠し)を装着してプレーする。