性別問題の渦中にあるボクシング女子66キロ級のイマネ・ヘリフ(25=アルジェリア)が3日、同級準々決勝でアンナルカ・ハモリ(23=ハンガリー)と拳を交える。
同級2回戦が行われ、開始46秒でアンジェラ・カリニ(イタリア)の棄権によって勝利して以降、性別問題に揺れている。昨年の世界選手権で、性別適格性検査に合格せず、失格になった過去があるためだ。今や世界的に論争が起こっているヘリフの生い立ちについて、英大衆紙ザ・サンが報道。幼少期の写真も掲載され、ヘリフがピンク色のトレーナーを着用し、カラフルなヘアリボンとイヤリングをつけて父や兄弟と一緒にいる写真などが公開されている。
ヘリフは95年5月2日にアルジェリアのティアレト州の出身。同紙によると自身の厳しい幼少時代をアルジェリアのメディアに語った内容を報じた。ヘリフは「私はずっとサッカーが好きで、小さな村でプレーしていた。父はいつもボクシングよりもサッカーを好んでいた」と振り返る。ボクシングを勧めたのは学校の先生だとし「学校でスポーツがとても得意で先生は私に身体能力が優れていたので、ボクサーになるように言ってくれた。その先生の通りでした」としている。
「私はとても貧しい家庭出身です」とアルジェリアの貧困家庭に生まれたことを隠さなかった。ボクシングジムに通う資金を捻出するため、路上でパンを売っていたと強調。「これらは私がボクシングを始めた時に遭遇した障害です」と説明した。さらに「私は保守的な地域と家庭に育ちました。ボクシングは男性だけのスポーツとされていた」とヘリフにとっては逆風続きの競技生活だったとした。
昨年の世界選手権で失格処分となったことも「23年は私にとって非常に困難な年でした。大きな打撃だった」と率直な心境を明かした上で「さらに強くなってリングに戻り、自分の強さと決意を示し、ヘリフがどんなに勇敢な女性であるかを世界中に示している」と主張。今夜のハモリとの準々決勝も世界中から大きな注目が集まりそうだ。