<パリオリンピック(五輪):ゴルフ>◇4日◇男子最終ラウンド◇ゴルフナショナル(7174ヤード、パー71)
【パリ4日(日本時間5日)=阿部健吾】4位から出た松山英樹(32=LEXUS)が、日本男子ゴルフ初の表彰台となる銅メダルを獲得した。首位との3打差を追い、6バーディー、ボギーなしの65と伸ばし、通算17アンダー267。最終組の結果を待って、2度目の五輪での表彰台を決めた。21年東京五輪で4位に終わった雪辱を果たした。中島啓太(24=フリー)は3オーバーで49位だった。
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松山のあまた栄冠を手にしたゴルフ人生においても初の出来事だった。「隣に金メダルをかけている人がいる。うれしい半面、悔しいような気持ちでいます」。表彰式、優勝したシェフラーをたたえる米国国歌を聞きながら、思いをはせた。ツアーなら祝福されるのは1人。「3位でもらう事はまずない。そこはうれしいな」。五輪ならではの新たな感覚を味わっていた。
首位を3打差追ってスタートした。のどかな農地が広がり、蝶やハチが飛び、草花が彩る快晴のコースで前半は猛ラッシュした。バーディーを2番で先行させ、4番からは3連続。いずれも第2打をピンに絡ませた。期間中、朝6時から練習場で修正を重ね、「ショットは克服できた」と優勝戦線に加わった。
後半は13番以降はパーが並んだ。15番ではパーパット時に隣接ホールでプレーする地元フランス選手への大歓声が起き、1度スタンスを外した。フランス国歌も歌われるなど、独特の雰囲気。終盤は日本代表の丸山監督に「手が動かなかった」と漏らす緊張感。「あんなの誰だって動かない」としながら、「金メダルを取りたかった。17番まで好機があった」と粘った。先にホールアウトし、練習場で銅メダル決定を聞くと、丸山監督らと抱き合った。
かねて五輪の価値に頭を悩ませた。4大メジャーがあるゴルフ界。16年リオ五輪から競技に加わると、日本の顔として出場を期待されながら、調整の難しさなどが二の足を踏ませた。自国開催の東京で7人のプレーオフの末に4位に終わった後、感じた事があった。普段はゴルフを見ない人が見る機会こそ五輪。この日も「これをきっかけにゴルフを始めてくれる子がいたらうれしい」と語った。
4年後は米ロサンゼルスで開催される。「今年勝ったコース。ロスは知り合いも多い。そういう意味でもね、絶対出たい」。会場は米ツアーでアジア勢単独最多の9勝目を挙げたリビエラCC。「4年間また頑張んなきゃいけないな」。その価値はある。今度は最も輝くメダルを取りに行く。