<パリオリンピック(五輪):柔道>◇27日◇シャンドマルス・アリーナ
パリ五輪の柔道会場で起きていた不測の事態は、初日を迎えた27日の早朝に間一髪、解消された。
3日前の24日、夢舞台となるシャンドマルス・アリーナが、まさかの全解体。敷いた畳が、はね過ぎることが原因だった。「畳を敷く床が適さない」との理由で、新しいフローリングを発注。床をはがし、競技開始の2日前まで緊急工事していた。
グランドスラム(GS)パリ大会など、過去の大会はフランス柔道の聖地ベルシー・アリーナで開催されてきたが、今大会は他競技に割り当て。エッフェル塔がそびえるシャンドマルス公園内の「パレ・エフェメール」(1日限りの施設)と呼ばれる、仮設会場のマットで問題が起きていた。
国際柔道連盟(IJF)マリウス・ビゼル会長の批判が発端だった。「残念ながら会場が準備できておらず、苦しんでいる」とAFP通信に明かし「フランスは柔道の国であり、100万人以上の会員や練習生を擁する、最も組織化された国の1つ。大会ハイライトの1つも柔道競技だ。全てが期間内に解決されることを願う」と“改築”を求めた。
ようやく認められたのは当日の早朝だった。当地のRMCスポーツによると、赤と黄色の畳(約1万平方メートルに2面)はレ・ブルー(フランス代表)によって最終テストされ「完璧」との評価を土壇場で獲得した。
前回21年の東京五輪で銅メダルを獲得した男子60キロ級のムハイジェ(28=フランス)も、今大会に出場するにもかかわらず、畳のテストに参加。質が改善されたことを確認したという。日本の2人、男子60キロ級の永山竜樹(28)と女子48キロ級の角田夏実(31=ともにSBC湘南美容クリニック)も、準備運動やストレッチで長い「下見」をし「問題ないと認めた様子だった」と伝えられた。試合は問題なく当地の午前10時から始まり、プロジェクションマッピングでも開幕を盛り上げていた。【木下淳、松本愛香通信員】