<パリオリンピック(五輪):スケートボード>◇28日(日本時間29日)◇女子ストリート決勝◇コンコルド広場
【パリ=藤塚大輔】世界ランキング1位で初出場の吉沢恋(ここ、14=ACT SB STORE)が272・75で金メダルに輝き、15歳の赤間凜音(りず)が265・95で銀メダルを獲得した。東京大会銅メダルの中山楓奈(19=ムラサキスポーツ)は7位で、2大会連続のメダルとはならなかった。
45秒間で技を自由に演技する「ラン」の最高得点と、一発技の「ベストトリック」上位2本の得点との合計で競う方式で点をマーク。日本勢は21年東京五輪金メダルの西矢椛に続き、2大会連続でメダル獲得を達成した。
吉沢は幼い頃から“家族一丸”で歩んできた。「恋」と書いて「ここ」と読む名前の由来は、4つ年上の兄・心(しん)さん。「これからも家族一緒に生きていきたいという思いから、『心』の字が入った名前をつけてもらいました」。競技を始めたきっかけもその人。自身が7歳の時、地元の公園で滑る姿を見て「自分もやってみたい」と志した。
コーチ役の父の存在も大きかった。父は学校終わりの練習に付き添うため、保育士から時間の融通が利く介護職に転職。「そこまでする?」と最初は驚きが強かったが、「それもあって、ここまでこれたかな。感謝しかないです」と、二人三脚の歩みを振り返る。
性格は自他共に認める負けず嫌い。「悪く言っちゃえば、わがままですね。絶対に勝ちたいから」と明かす。幼少期からピアノや水泳を習ったが長続きはしなかったが、スケボーだけは「性格的にも誰かを気にするより、思いきりやれるのがいい」と特別だった。
家族の支えと負けず嫌いな性格が、五輪での躍動へとつながった。
◆吉沢恋(よしざわ・ここ)2009年(平21)9月22日、相模原市生まれ。小山中3年。兄の影響で7歳から競技を始める。トランポリンでも空中感覚を磨く。東京五輪金の西矢椛が大会で披露した、板を横回転させて手すりに乗る大技「ビッグスピン・ボードスライド」を小学校高学年で習得。平日は3~4時間、土日は6~7時間練習。23年世界選手権5位。五輪予選最終戦で初優勝し、ランキング1位で代表入り。160センチ。
◆赤間凜音(あかま・りず)2009年(平21)1月8日、仙台市生まれ。サーフィンをしていた父の影響で小2時にスケートボードと出会う。板と体が一体となって横回転する技が得意で「バーレーグラインド」が十八番。21年に12歳で日本選手権優勝。昨年8月練習中に骨盤と鎖骨を骨折。今春東北高に入学し「明るい人がいっぱいいるなぁ」。競技中の服装へのこだわりが強く「他の人と違って派手な服を着たい」。164センチ。