平昌五輪の日本選手団の主将で、スピードスケート女子の小平奈緒(31=相沢病院)が亡き親友に金メダル獲得を誓った。24日、都内で行われた結団式と壮行会に出席。会の後に会見に応じ、14年ソチ五輪代表で急逝した住吉都(みやこ)選手(享年30)について「スケートに一生懸命な姿が頭から離れない」と涙ながらに語った。

 今でも信じられない。住吉選手の話になると、小平の目からは大粒の涙がこぼれた。前日23日は遺族の了解を得て、最後のお別れもしてきたという。「大学から4年間、一緒にやってきた。1番近くで一緒にやってきた仲間が、こういった形になってしまって、わたし自身も信じられない思いがある」と悔しそうに涙をぬぐった。

 年明け早々には長野市内で一緒に練習も敢行。「前向きで、スケートを学ぼうと必死だった。今でも思い出す」。だからこそ、亡くなったことが信じられなかった。遺族からは「(住吉)都の分まで頑張って」と激励されたという。「平昌五輪でしっかりと自分の力を出して、スケートが好きな気持ちを皆さんに見てもらいたい」と懸命に前を向いた。

 信州大監督で、大学時代の住吉選手を指導した結城コーチは「住吉の気持ちは100%わからないが、これだけは住吉のために弁護したい。スケートで調子が上がらないから、ということではない。他にいろいろなことがあったと聞いている。スケートがだめでと、負けた気持ちではない。それはご理解してほしい」と話した。