服部弾馬「追いつけるよう」兄勇馬との東京五輪意欲

<陸上:中部実業団選手権>◇9日◇岐阜・多治見市星ケ台陸上競技場◇男子1万メートル

男子長距離の服部弾馬(トーエネック)は、兄弟での東京オリンピック(五輪)出場に強い意欲を示した。

この日は2組にオープン参加し、台風の強雨の中、28分26秒61。自己ベストを約10秒更新した。男子マラソンの東京五輪代表の勇馬(26=トヨタ自動車)を兄に持つ25歳は「兄に追いつけるように頑張って走りました。日本選手権へ順調に来ている。兄と一緒にオリンピックへいけるように、1つ1つ集中していきたい」と語った。

今季は故障もあった。この日は3組で28分16秒28だった兄に「なかなか治らない」と相談したら、「気持ちだよ、気持ち」と励まされたという。「頑張れる気」がアップ。「なかなかうまくいかない」故障の時期を経て、今は「コロナの期間に成長している」と実感できるようになった。

この日は1万メートルだったが、魅力はスピードで、昨年10月に13分31秒28の自己新を出した5000メートルの方が強い。日本選手権(大阪)で13秒13分50秒の参加標準記録を突破した上で優勝すれば、兄弟での五輪出場が決まる。