永原和可那に小学時代恩師がエール「あとは思い切ってやってもらうだけ」

永原が小学生時代に通った、芽室町バドミントン少年団の青山代表(撮影・永野高輔)

東京五輪バドミントン競技が24日からスタートする。北海道勢は女子ダブルスで金メダルを狙う芽室町出身の永原和可那、札幌市出身の松本麻佑(ともに25=北都銀行)のナガマツペア、混合ダブルスに岩見沢市出身の東野有紗(24=日本ユニシス)が出場する。小学生時代に3人を指導した恩師が、当時を振り返りながら、初の大舞台に臨む教え子にエールを送った。東京五輪は23日、開会式が行われる。

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永原を指導した芽室町バドミントン少年団・青山和彦代表(74)

芽室出身で初の夏季五輪に挑む教え子の活躍を心待ちにしている。青山代表は「本来なら去年あったもの。気持ちの面が心配だったが、あの子なりに気持ちを十分高めていたと思う。あとは思い切ってやってもらうだけ」と笑顔で話した。

小学2年から6年まで少年団で指導した。目標に向け苦しい練習もいとわずに取り組む、意志の強い選手だったという。「気持ちを前面に出す子ではなかったけど芯はすごく強い子。内に秘めた闘志はすごかった」。少年団の練習は週数回と限られていたが、他の日も体育館の一般開放を使い、年長の子どもたちと自主練習。向上心が五輪切符獲得のベースになった。

印象に残っているのはスタミナ面。毎朝、芽室町を流れる美生川の堤防を1人でランニングする姿を目にしたという。「練習でもランニングでは音を上げることはなかった。バドミントンは終盤までコントロール良くシャトルを出していけるか。瞬間的なスピードと、最後までしっかり動ける体力がないと勝てない」。幼少期から鍛えた強靱(きょうじん)な心肺機能で、世界のてっぺんを狙う。

「私からは、もう『頑張れ』という言葉はいらない。日本でやるから緊張もすると思うけど、金メダルに向かって進んでもらいたい」。ひたむきな努力は必ず報われると、信じている。【永野高輔】