フェンシング日本代表が2日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンター(NTC)で練習を再開した。

2、3月は東京オリンピック(五輪)代表選考レースの佳境となる海外遠征が続き、その最中に新型コロナウイルスの感染拡大で緊急帰国。それぞれ3月中旬以降は自宅待機となっていたため、同所での全体活動は約4カ月ぶりとなった。

緊急事態宣言の解除に伴うトレーニング再開の初日はサーブル男女8人ずつ、フルーレ女子6人、エペ男女3人ずつの計28人が時間帯を分けて参加。感染症予防の指針に基づいて距離を保ち、フットワークや的を突く動きを開始。防具、対人練習なしで状態を確かめた。

女子サーブルのエース江村美咲(21=中大)は練習再開の心境を問われ、日本協会を通じて以下のようにコメントした。

「練習場が使えるようになってうれしい気持ちはもちろんあります。時間、ルール、距離など、いろいろな制限があり、まだ閉鎖前の練習には程遠いですが、このように練習させてもらえる環境があるということは本当にありがたいことだと思います。そんな中、どれだけ自宅でトレーニングしていても、やはり実際にピスト(競技コート)の上でフェンシングをするとなると、徐々に強度を上げていく必要があると思います」

「自粛中も運動場所があったりなかったり、選手ごとに環境や練習強度に差があることでしょう。それはどの競技の選手も同じだとは思いますが、練習再開後の今だからこそ、けがには十分気をつけながら、1人1人が自分のペースで強度を上げていけるといいなと思いました」