東京オリンピック(五輪)・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の「女性蔑視」発言問題をめぐり、10日の衆院予算委員会で、橋本聖子五輪担当相が、森会長の「辞任」を求める野党の集中砲火を浴びた。橋本氏からは国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長らを含めた4者会談までの「交代」を想定させるような発言も。委員会室がざわつく場面もみられた。
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森会長が謝罪会見した4日からスタートした衆院予算委員会は「森降ろし」の風が吹き荒れている。5日連続で野党側は森会長の進退を焦点に据え、自民党の二階俊博幹事長の擁護発言も炎上に拍車をかけた。橋本氏は朝から「サンドバッグ状態」となった。
立憲民主党の今井雅人氏は、大会ボランティアの辞退を軽視するような二階氏発言に「火に油を注ぐ。こんな言い方はない」と非難。橋本氏は「不快な思いをされて辞退されたことに対し、真摯(しんし)に受け止めるべき。発言は不適切だった」と釈明した。
今井氏はまた、12日の大会組織委員会の会合で「さすがに辞任なさるんじゃないか、その場で辞任を求める声が相次ぐことを信じている」と指摘。「週が明けても、そういう状況が起きていないようなら、オリンピックは健全に開かれない」とも述べた。
午後も橋本氏の苦境は続いた。立民の田嶋要氏は再三、森会長の4者会談出席を確認。橋本氏は「大会組織委員会会長、東京都知事、バッハ会長、そして私の4者会談になる」と繰り返したが、かたくなに大会組織委の会長名を語らなかった。「今後、組織委員会の会長は組織委員会の理事会、評議員会で決まっていく。その動きを注視しながら4者会談が決まっていく」。田嶋氏は「森会長ではない会長の可能性も?」と突っ込んだが、「組織委員会がお決めになること」と、かすれ声でガードを固めた。
田嶋氏は「国民の多くの方が傷ついている。怒っている。重要な決断が迫っている」と、橋本氏に進退を決断するよう迫り、橋本氏は釈明に追われた。逆風が収まる気配はなく、政界の空気は冷ややかを増している。【大上悟】