「東京で最後にしろ」閉会式前の国立競技場の周辺に五輪反対派集結

秩父宮ラグビー場前の交差点で五輪反対派のデモ隊と警備の警察官が対峙(たいじ)した

東京オリンピック(五輪)の閉会式が行われた8日、国立競技場(東京・新宿)の周辺には五輪開催に反対する複数の市民グループが集結した。

デモ活動を呼びかけた「反五輪の会」「オリンピック災害おことわり連絡会」などが、当初は日本青年館横の日本オリンピック委員会(JOC)本部に集結する内容のメールを流していたが、その約200メートル手前の秩父宮ラグビー場前に、通行証を所持する関係者以外は進めない検問所が設置されたことで、同ラグビー場前の交差点で警備の警察官とデモ隊が車道を隔てて対峙(たいじ)する格好となった。

午後7時ごろからスピーカーで「オリンピックやめろ」「東京で最後にしろ」「命を守れ」など叫び続けた。「中止だ、東京五輪」「オリンピックはいりません」などのプラカードを掲げて、タンバリン、鐘や太鼓を打ち鳴らし、音楽のライブ会場のような様相を呈していた。

この場所には反対派だけではなく、閉会式の雰囲気を感じようと集まったグループもいて、デモ隊のコールの裏で「オリンピックさ・い・こ・う」との逆の意味のコールで応戦するなど、盛り上がりも見せていた。【寺沢卓】