【青木功】メダル逃した松山英樹と優勝したシャウフェレの流れを変えた一打

第4ラウンド、18番、決めれば銅メダルのパットをはずし天を仰ぐ松山(撮影・河野匠)

<東京オリンピック(五輪):ゴルフ>◇男子最終日◇1日◇埼玉・霞ケ関CC(7447ヤード、パー71)

日本ゴルフツアー機構(JGTO)会長の青木功(78)が、東京オリンピック(五輪)の男子ゴルフを総括した。

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ゴルフには流れがあると痛感する試合だった。パー5の5番で、1メートルのバーディーパットを外したところから、どんどん悪い流れに陥った。15番も返しの1メートルのパーパットを外してボギー。「たら」「れば」は禁物だが、第3ラウンドぐらいパットが決まっていれば金、せめて外した1メートルが1つでも決まっていれば銅メダルだっただけに残念。ただ裏を返せば、それだけパットが決まらなくてもメダルを争えたのは松山英樹の力。ショットは正確だった。

逆に優勝したシャウフェレは、14番でボギーをたたいても崩れなかった。一歩間違っていればダブルボギーのところ、ボギーで抑えたことで、むしろメンタル面は上向き。金メダルの流れだった。私も日本ゴルフツアー機構の会長として会場にいたが、2000~3000人といわれるボランティアの方が熱心に応援していた。テレビの前では、普段見ない人もゴルフを見たと思う。この熱がゴルフの普及につながると願いたい。(プロゴルファー)