五輪目的の入国制限緩和検討 競技実施できる準備を

新型コロナウイルスの影響で来夏に延期された東京オリンピック(五輪)・パラリンピックに向け、日本政府が外国から訪れる選手や大会関係者らを対象にした入国制限緩和の検討に着手することが7日、分かった。世界的にウイルス感染が収束せず日本への入国がままならない国や地域が残る状況も想定し、早期に対応を進めて競技を実施できるよう準備を整える狙いがある。

複数の関係者が明らかにした。外交・安全保障政策の総合調整を担う国家安全保障局(NSS)経済班を中心に検討を進める。国、大会組織委員会、東京都などで9月に設置するウイルス対策の会議でも協議するとみられる。実現すれば、ビジネス目的の往来再開をモデルにした新たな枠組みとなる。

五輪は通常なら200を超える国と地域から選手だけで約1万1000人が参加。東京大会のテスト大会は来春に再開される見通しで、外国からの選手参加も見込まれる。政府は入国制限を完全には解除できない状況などに備え、東京大会の目的に限った入国緩和の仕組みを整えておく必要があるとみている。

政府は出入国制限に関し、ベトナムとの間でビジネス関係者を対象に既に一部緩和を実施。タイなどとも交渉を進めており、対象国・地域を今後拡大する方針だ。

現時点では入国緩和の条件として、ウイルス感染の有無を調べるPCR検査を出国前や日本入国時など複数回実施して陰性を証明することや、滞在中に外部との接触を抑える制限措置などが想定される。対象とする関係者の範囲や観客の扱いなども課題となる。

組織委は今秋以降に具体的なコロナ対策を固め、簡素な大会を実現するためにコスト削減や参加人数の絞り込みを進める構えだが、選手と競技数は維持する方針。(共同)