東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長が24日夜、スイス・ローザンヌで行われた国際オリンピック委員会(IOC)理事会にオンラインで出席し、会長就任のあいさつを行った。

理事会終了後に記者団の取材に応じて「多くの理事の皆様から一緒にがんばろうという温かい言葉をもらった」と話した。

橋本会長は、コロナ対策、ジェンダー平等の推進、東京モデルの構築といった今後取り組むべき3つの課題について報告したことを明らかにした。出席した調整委員会のコーツ委員長からは「一緒になって取り組むべき課題だ」と賛同を得たという。

また、小谷実可子スポーツディレクターを中心にジェンダー平等の推進チームを発足したと報告。25日から早速プロジェクト会議を開くとした。小谷氏は「東京大会を通して見えやすい、分かりやすい改革をしていきたい」。橋本会長は「いま1度ジェンダー、多様性と調和をしっかり発信していきたい」と抱負を述べた。

同日に官邸を訪れた橋本会長は、18日の会長就任後初めて菅義偉首相と会談した。3月25日スタートの聖火リレーや春に見込まれる観客受け入れ可否の判断に向け、準備を進める方針を説明した。

首相は森喜朗前会長の辞任表明から橋本会長就任までの経緯に触れ「慌ただしい交代の日程だった。橋本会長に対するアスリートの皆さんの期待は大きく、しっかりとやってほしい」と激励。橋本会長は「オリンピアンとして、期待に応えられるよう頑張る」と応じた。

橋本会長は自身の離党について「大変迷惑をかけた」と陳謝。首相は「気にせず、東京大会の成功に向け全力でやってほしい」と述べた。

○…組織委は、4日から23日までに大会ボランティアの辞退者が約1000人になったと明かした。担当者は「運営に支障がないようやっていく」としている。聖火リレーの辞退者は4人のまま。