新生「日本武道館」400畳の中道場、車いす席増設

改修工事を終えた日本武道館(撮影・峯岸佑樹)

来夏に延期された東京オリンピック(五輪)の柔道と空手の会場となる日本武道館は29日、増改修工事竣工(しゅんこう)式を行った。64年東京五輪に比べて出場選手が約5倍に増えるため、従来の150畳の練習場では狭く、本館南側に400畳の中道場を新設。ドーピング検査室やレストランなども設け、本館と約30メートルの地下道でつないで移動の円滑化を図った。本館は19年9月の柔道世界選手権後に休館し、車いす席や女子トイレを増設。照明もLEDに変え、屋根のふき替えも行った。

設計テーマは「再生と成長」で、前大会を継承しつつ安全性を向上させた。工期は2年半で総工費は約120億円。新たなライトアップ工事も実施し、夜間景観の向上も図った。日本武道館の臼井日出男理事長は、東京五輪を機に「新生日本武道館が東京のランドマークとして、末永く親しまれることを願っている」と話した。