卓球男子日本、張本智和2勝も決勝逃す「申し訳ない」水谷 銅かけ韓国戦へ

日本対ドイツ 第5試合の第3ゲーム、涙をためる張本(右)。左は水谷(撮影・江口和貴)

<東京オリンピック(五輪)・卓球:日本2-3ドイツ>◇4日◇男子団体準決勝◇東京体育館

水谷隼(32=木下グループ)、丹羽孝希(26=スヴェンソンホールディングス)、張本智和(18=木下グループ)の日本が、2-3でドイツに敗れ、銀メダルだった16年リオデジャネイロ大会に続く、五輪2大会連続の決勝進出はならなかった。6日午前11時から韓国と、銅メダルをかけて3位決定戦を行う。

試合後、最終第5試合で敗れた丹羽は、3位決定戦について問われると「まだ切り替えられないですけど、明日(5日)1日休みがあるので、そこで切り替えたい」と話した。水谷は「ダブルスとシングルスの、どちらもチャンスがある中で、勝ちきれなかったのは本当に悔しい。日本としては張本が2点取ってくれて、理想的な展開だったですけど、自分が1点取れなかったのが、申し訳ない気持ちでいっぱいです」と肩を落とした。3位決定戦に向けては「泣いても笑っても最後の1戦なので、全ての力を出し尽くしたいです」と語った。

ダブルスの第1ゲームは、ともに左利きの水谷、丹羽組が、2-3で右利きのフランツィスカ、左利きのボル組に競り負けた。第1ゲームは2-11、第2ゲームは3-11と大差で落とした。左利き同士が交互に打つために生じる、前後左右への入れ代わりの隙をつかれ、失点を重ねた。だが第3ゲームは、コンビネーションが高まり、7-9から4連続得点で11-9と逆転で奪った。第4ゲームも11-8と競り勝った。最終第5ゲームは序盤、1-5と劣勢の展開から、丹羽、水谷が次々とフォアの強打を決め、4連続得点で同点。だが、その後はじりじりと離され、7-11で失い、第1試合を落とした。

その後は全てシングルス。第2試合は、世界ランキング4位のエース張本が、3-1でオフチャロフに逆転勝ちした。第1ゲームは7-11で落としたが、第2ゲームは一時5点のビハインドから13-11と逆転で奪った。13点目を決めると、一際大きな声で叫ぶなど気合十分。勢いは加速し、第3ゲームは11-5、第4ゲームは11-9で奪い、世界ランキング7位の難敵を退けた。

第3試合は水谷が、元世界ランキング1位で40歳、今大会が五輪6度目のボルに1-3で敗れた。第1ゲームを幸先よく11-7で先取。だが第2ゲームを接戦の末、11-13で落とすと、第3、4ゲームは、ともに7-11で失った。

後がない第4試合は、エースの張本が大逆転で制した。過去4戦負けなしのフランツィスカに、第1ゲームを5-11、第2ゲームを9-11と、立て続けに落とした。そこから盛り返し、第3ゲームを11-5、第4ゲームを11-9と連取して追いついた。最終第5ゲームは7-9と、いよいよ後がなくなった状態から4連続得点で逆転した。勝利の瞬間、ラケットを投げ飛ばし、コートに横になってエビ反り。さらにユニホームを引っ張って腹部を出し、喜びを爆発させた。

だが2-2で迎えた最終第5試合は、丹羽がオフチャロフにストレート負けを喫した。第1ゲームを9-9から2連続失点で9-11と競り負けると、第2ゲームを7-11、第3ゲームを8-11と立て続けに落とした。