先日行われた尼崎ボートのG1近畿地区選で松本勝也さん(享年48)がレース中の事故で亡くなった。心からご冥福をお祈りしたい。

レース中に亡くなった松本勝也さん(2019年12月17日撮影)
レース中に亡くなった松本勝也さん(2019年12月17日撮影)

どんな時も細かくエンジンの状態を教えてくださった松本さんには感謝しかない。選手のみならず、ファンや報道陣からも愛されていた。かけがえのない人材を不慮の事故で失った。

事故の翌日、ピットは何とも言えない雰囲気だった。「選手の表情は暗く、会話もほとんどない。開催するべきでなかったのかもしれない」とこぼす関係者もいた。多くの選手がプロとして気丈に振る舞っていたが、やはり松本さんのことを思うと涙をこらえきれない選手もいた。

兵庫支部の和田兼輔は松本さんのことを心から慕っていた選手の1人で、大会終了後に「そういう仕事と分かっているつもりだが、ただただ理解が追いつかず、思い出すのは松本さんの笑顔だけ」とツイートした。また、他支部の選手の多くが松本さんへの感謝をツイートしていた。

当たり前のことだが、何よりも大切なのは人命ということをあらためて感じた。事故を未然に防ごうと、レスキューの訓練は入念に行われている。業界として事故防止の努力は最大限しているが、それでもこのような事故が起こってしまったことは無念でならない。

松本さんが業界に残した功績は計り知れない。こんな思いを2度としたくないのは誰もが同じだ。今後はこのような事故が起こらないように願いたい。