「こんにちは!」とキラッキラの笑顔で待ち合わせの場所に現れたのは、福岡支部の小野生奈(せいな)選手(28)。今回の主人公です。

両手を広げて自慢のネイルを披露する小野生奈選手
両手を広げて自慢のネイルを披露する小野生奈選手

 お父様に連れられて行った芦屋で、上位着に入った日高逸子選手を見て、「男性にもこうやって勝てたら気持ちいいだろうなぁ」と思ったことが、ボートレーサーを目指したきっかけでした。

 現在はグレードレースでの活躍が光る小野選手ですが、やまと学校時代には、卒業まで残り3カ月での勝率が3点台。最後のリーグの最後で2着を取って「首の皮1枚でつながって今があります」とのことでした。

 取材にあたって、うちの旦那様に小野選手の印象を聞くと「握っていく選手。男みたいなレースするよ。練習熱心だしね」との高評価。それを伝えると「デビューの時にぶっちぎりの6等で、やばい! スピードないっ!! ってなって…そこから握っていくレースを心がけるようになりました」と、少し照れた感じの表情もまたかわいくって。いろんなことをプラスにしていくパワーがこの笑顔を生み出すんだなぁと、ついつい見とれちゃうくらいでした。

女子力いっぱいのネイルも、整備等に気を使ったデザイン
女子力いっぱいのネイルも、整備等に気を使ったデザイン

 そんな小野選手の成績を見てみると、14年前期(1月から適用)にB1からA1に上がって、そこからA級をキープ。その理由を「たまたま師匠(吉田弘文さん=引退)と一緒のシリーズになった時に『もっと存在感を出してレースしろ』って言われたんです。こわごわ乗ってるのも分かっただろうし、奇麗にレースしようとしてたのが伝わったんでしょうね。自分でも気付いてたんですけど、見抜かれてたんです。それで、やっぱり自分のいいところは握っていくところだよなって思って、そこからですね」と答えた表情は、かわいらしい笑顔からスッとレーサーの顔に変わっていました。

 少し前までは、(今まで苦しかったから)ボートレースを楽しくやりたい! とお休みの時には、「旅行とか行って何も考えずにリフレッシュして頑張るぞ!」と思っていたそうですが、結局プライベートでも常にボートのことを考えてしまうし、それなら「苦しいから頑張ろう。苦しみながら頑張るんだ!」という考えに変えた。というのも、真っすぐな小野選手らしいエピソードですよね。

 ボート=感謝。

 「ボートにはゴールがないし、期が替わればまたゼロから。でも、努力が結果になってついてくるのは間違いないから、そこにつなげてくれた父に感謝しています」と、やわらかな表情に戻って話してくれました。

 そのお父様と行った思い出の芦屋で行われるレディースチャンピオンは8月1日から。「これを優勝したいんです!」と目を輝かせます。

 「一番乗ってる水面だし、景色も好き。芦屋の水面は熟知しているので、元気のいい走りを見に来てください」と、ファンの方へのメッセージも忘れていませんでした。

 
 

 小野生奈選手の“生奈”というお名前は、お母様のお名前から<奈>という一文字をとって、お母様のように生きて欲しいという思いからお父様が名付けたそうです。小野選手も「気に入っています!」とのことでした。

 
 

 2017年7月15日、油津港まつり(宮崎県日南市)の中で、ペアボート乗船会が行われます。

 本場24場以外で行われる唯一のペアボート体験には、石川真二選手、落合純選手、犬童千秋選手、古賀智之選手、小川日紀太選手、大山千広選手(登録番号順)の6名の選手が参加して皆さんを油津の海へご案内します。皆さんのご来場をお待ちしております!

 ◆プレゼント 油津港まつりペアボート乗船券を読者2組に。希望者は、はがきに代表者の郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号を明記して〒530・8334(住所不要) 日刊スポーツ新聞社レース部「油津港ペアボート乗船券」係まで。締め切りは7月5日必着。当選者の発表は賞品の発送をもって代えます。応募は1人1枚でお願いします。なお、日南市油津までの交通費等は自費となります。