アメジスト(決勝11R)は児玉碧衣の存在感が抜けている。

つい先日「踊るさんま御殿」に出演しているところを見た。あれだけのモンスター番組で、自然体で話す児玉はすごい。私なら爪痕を残そうと気負って、かえって大やけどして終わるのが目に見える。どのレースでも勝って当たり前、負けるとヤジられる厳しい環境で戦っていると、器も大きくなるのだろうか。うらやましい。

ガールズ決勝11R「アメジスト」でヤマコウが完全Vを期待する児玉碧衣
ガールズ決勝11R「アメジスト」でヤマコウが完全Vを期待する児玉碧衣

番組に出演した感想を聞くと「むちゃ緊張しました! でも、あまりしゃべっていなかったのに、あれだけ映ってすごくないですか?」と無邪気に喜ぶ姿は愛くるしかった。彼女が行くところ、常に人だかりができる。私だったらうんざりして控室にこもってしまうところだが、彼女はいつも検車場にいてニコニコしている。まるでマザー・テレサだ。お世辞ではなく、彼女から生意気な発言は聞いたことがない。ここも愛される秘訣(ひけつ)だろう。

先行で勝負したいのは、2日目に結果が出た吉岡詩織だ。尾崎睦、梅川風子、奥井迪は児玉より前にいて自力を出す。それでも、1番車をもらったことで、さらに児玉に追い風が吹く。(日刊スポーツ評論家)