初日のコラムで取り上げた岩本俊介が1着で来たので、幸先のいいスタートが切れた。これで安心したわけではないが、2日目は少し冒険してみよう。11Rの守沢太志を取り上げる。

ヤマコウは2予11Rの守沢太志に注目(撮影・渦原淳)
ヤマコウは2予11Rの守沢太志に注目(撮影・渦原淳)


人気になるのは、近況充実している宮本隼輔の番手松浦悠士だろう。特選は太田竜馬が大きく外に膨れたので届かなかった。ただ、運がなかっただけ。しかし、本線ばかり書いても面白くないので、松浦の死角を考えてみる。

この場合は嵯峨昇喜郎の出方が鍵を握る。嵯峨は3場所連続で落車して気配は良くない。しかし、守沢の操縦次第で本線を苦しめることができる。条件としては、宮本が前を取った時に後ろを取ること。守沢は2番車なのでそれは可能だ。この時、チャンスが訪れる。後ろ攻めの松川高大が動き、和田真久留が動いて、嵯峨の出番だ。これなら嵯峨の長所が生かせる。

守沢は地味な選手だが(失礼!)ヨコの動きには定評がある。彼の負けず嫌いな性格が、時にレースを壊すこともある。逆にそこが他の選手には脅威に映る。今の嵯峨の低迷も「前を取って引いて主導権を取るタイプなので、リスクが大きい。不運が重なっているだけ」と追い込み選手らしい、緻密な分析だと思った。

「自力選手が走りやすいようにして、駄目なら自分で何とかするのが追い込み選手だと思う。そのためにタテ足を磨いたら、レースに余裕が出てきた」。点数が物語るように成績も安定している。宮本-松浦を苦しめるのはこの両者だと思う。(日刊スポーツ評論家)