カウントダウン連載「ROAD TO グラチャン」の第5回は、白井英治を紹介する。昨年の覇者で今大会ではグラチャン連覇に挑戦する。多摩川は17、18年と周年記念で優出2着と結果を残す。好相性の水面で、初日ドリーム戦からファンを魅了する。

昨年のグラチャンは地元徳山での開催。64年ぶりのSGに白井英治は気合が入っていた。前検日から「優勝するつもりで来た」と自分を追い込み、連日気迫の走り。予選トップ通過を決めると準優、優勝戦と王道の逃げを決めた。レース後には師匠の今村豊と抱き合い、ウイニングランでは涙を流した。「ファンの皆様の声援やおめでとうと言ってくれる人の目とか、そこを見ると止まらなくなった」。半端ないプレッシャーから解放され、男泣きした姿はとても印象的だった。

今年も年末のグランプリ出場に向け、着実に賞金を加算している。5月終了時点で予選落ちはわずか1節のみ。SGではクラシック、オールスターと優出しており、今大会も優勝候補として期待を集める。多摩川はエンジンを出すことが多く相性はいい。グラチャン連覇を目指して、好発進を決める。【古村亮】

※明日はなるほどデータ

◆白井英治(しらい・えいじ)1976年(昭51)10月15日、山口県美祢市生まれ。80期生として97年5月下関でデビュー。14年8月若松メモリアルでSG初優勝。同期は重成一人、平田忠則、香川素子、山本英志ら。173センチ、54キロ。血液型O。