鈴木庸之(34=新潟)が番手絶好の流れから直線で抜け出し、15年5月松阪以来となる2度目のG3制覇を飾った。

目標の山岸佳太が、残り2周から果敢に逃げる展開。鈴木はゴール前、目いっぱいのハンドル投げで応えた。

約5年ぶりの栄誉だが、優勝インタビューでは冷静だった。「(山岸君と)作戦通りで、やる気が伝わってきた。お客さんの声援や、ヤジのおかげで強くなれる。もっと声援をもらえるよう頑張る」。

昨年前半は腰椎ヘルニアに苦しんだ。そんな自身の苦労話をよそに、山岸の奮闘をたたえ、観客を迎えた開催を制して意気込みが強くなった。

この勝利でG1競輪祭(小倉、11月18~23日)の出場権を獲得した。ラインの先頭、番手と、その時々で役割をこなし、さらなる高みを目指していく。