峰竜太、石渡鉄兵、馬場貴也“三強人”が京極賞獲る

峰竜太

 いざ尋常に勝負! 丸亀ボートの開設66周年記念「G1京極賞」は明日31日に開幕する。地元の牙城を守りたい「六人の侍」に対してボート界NO・1の人気を誇る峰竜太を始め強豪がそろった。地元衆の意気込みに、地元のとりでを狙う峰、馬場貴也、石渡鉄兵の「隠し砦(とりで)の三強人」をピックアップする。(取材構成・神田成史)

<峰竜太(33=佐賀)>

 -ひと目もはばからず泣いた。悲願のSG制覇を果たした思い出の水面でまた躍動する

 峰 (丸亀は)SGを取る前はあんまり得意なイメージはなかった。でも、SGを勝ったら好きになりますよね。(3月に優勝したときも)エンジンは出せていましたしね。イメージはだいぶ、いいですね。好きな水面になっているなって感じはします。好きな水面ってエンジンが出ている、出ていないに関係なく、いいレースができますもん。

 -SG制覇を果たし、明らかに心に余裕ができた

 峰 (SGを取る前の)僕が抱えていたプレッシャーは人に理解できないぐらいのものがあったと思います。SGを取った後に、サーフィンに行ったときに思いましたよ。これまではオフの日でも重荷があったんだなと。遊んでいても、「遊んでいる場合なのか」と。焦りというか、普段の生活でもあったんだと思います。これまではSGを走っていなくても「SGを取る人間とは」とずっと考えながら走っているところがあった。それがすっきりとなくなって、もう取ったから何をしてもいいやと。(気持ちの)余裕は大事です。

 -次の目標はもちろん2度目のSG制覇。準備に怠りはない

 峰 できれば、もう少し早い段階でSGをもう1個取りたかったんですけどね。でもグランプリで初めて優勝戦に乗りましたし、着実に力は付けているなと思います。勝率もそうだし、周りの見る目とか感じますよ。「無敵感」が出てきたなと(笑い)。それが他人のミスを誘うので。僕が外におっても、「勝てないな」と思わせたら、こっちの勝ちですから。相手は絶対にミスしますから。そうなるとレースが楽になります。

 丸亀水面でも無敵モードで頂点へ駆け抜ける。

<石渡鉄兵(43=東京)>

 今年はすでに5回の優勝を数え絶好調だ。きっかけは2月の丸亀だった。初降ろしから5節走って1度も勝てず、複勝率2・3%の43号機を立て直しVロードを駆け抜けた。「このエンジンで勝てたのは自信になりますね。丸亀では今まで出せてなかったですから」と笑顔を見せた。

 1度きっかけをつかめば突っ走るのが石渡流だ。江戸川鉄兵の異名を持つだけでなく、記者がよく取材する児島でも無類の強さを発揮する。「波がある、荒れ水面の方がいいのは間違いないですね。他の人が苦にする分、僕は乗れますから」と不敵に笑う。地元選手でさえ干満差や昼夜の温度差でコンディション調整に苦しむ中で、石渡の安定した波乗り走法は丸亀でも脅威となる。

 石渡の乗った43号機はその後も多くの選手が苦しみ、複勝率は上がらなかった。ワースト機をVに導いた石渡が、京極賞の活躍で“丸亀鉄兵”を襲名する。

<馬場貴也(34=滋賀)>

 平成のスピードキングが、4月の丸亀水面を制圧した。前検1番時計をたたき出すと初日ドリーム戦から4連勝。断トツの上がりタイムで他艇を引き離した。予選トップから、準優&優勝戦1枠を危なげなく逃げ切り優勝を飾った。

 全国の水面で上がりタイムの記録を塗り替えてきた。持ち味の全速ターンを丸亀でさらに進化させた。「丸岡(正典)さんのアドバイスで、座る位置を少し後ろにずらしてターンをしたら、グリップしてぐっと出ていく感じがでて、スピードやキレが増した」と抜群の手応えをつかんだ。

 同期でしのぎを削ってきた長田頼宗にG1もSG制覇も先を越された。「長田に追いつけ追い越せ、ですよ」。いつもは穏やかな男が同期の話を振るとむきになる。最高のイメージをつかんだ丸亀水面でG1を勝ち、記録に残る男から記憶に残る男へ変貌を遂げる。