桑原悠「名前を残したい」地元大村G1制覇に挑む

桑原悠が地元G1制覇を目指す

大村ボートの「開設66周年記念 G1海の王者決定戦」が26日、開幕する。ナイター開催になって初のG1には、18年のMVP・峰竜太(33=佐賀)を始め、昨年のGPファイナリストが5人も参戦。SGクラシックを制した吉川元浩(46=兵庫)も登場し、目移りするほどV候補が多い。そこで、大村担当の坂中が、夜のチョウになって春シーズン(3~5月)に強い選手を探して飛び回る。長崎勢では桑原悠(31)がG1初V、SG初優出の勢いで地元G1制覇に挑む。

桑原悠は2月の芦屋九州地区選手権でG1初優勝。SGも戸田クラシックで初出場初優出。まさに今が旬よね。まずはG1初優勝、おめでとう!

桑原 芦屋はエンジンも良かったし、流れも最高潮でした。ウイニングランでは泣きましたよ。でも、表彰式にいったら、お客さんがあまりいなくて。涙が引きました(笑い)。師匠の上之(晃弘)さんも喜んでくれて祝勝会もしてもらった。うれしかったですね。

地区選前の常滑G1では準優入り。津ではフライングを切ったけど、初日から3連勝を飾った。最近はG1での活躍が目立つわ。

桑原 最近はエンジンの仕上がりで戦えている。エンジンが出てると、周りが自分を意識してミスしてくれることもある。津も、すごく出てたんですよ。峰(竜太)さんにアドバイスをもらってターン回りも良くなった。それで調子に乗ってしまって…。

伸び型に仕上げて攻めるスタイルを身につけた。大村の正月戦も優勝戦はチルトを1・0に跳ねて見せ場を作ったわ。

桑原 昨年の夏から伸び型は試していた。なかなかいい感じにならなくて、うまくいったのは大村の正月戦から。そこからいろいろアレンジしていってます。

その正月戦では優勝戦前に「勝ちたい」って言ってたわ。闘志は内に秘めて、あまり大きいことは言わないタイプって思ってたけど、心境の変化があった?

桑原 意識改革ですよね。口に出すようにしました。メモリアル(8月大村)に出たいというのは今年の目標にしてました。戸田の一般戦(1月)で、(後輩の)村上遼、ツボ(坪口竜也)と一緒だった時に、今年はSGに出るって言いましたから。

意識を変えるきっかけは、同期(102期)から刺激を受けたからだとか。

桑原 真之介(上野)ですね。昨年、SG(GPシリーズ)に出た。それが刺激になった。真之介とは優勝回数も同じくらいだし、ライバルというか、立ち位置が似ている感じ。それもあって意識する相手です。

大村ではナイターになって2節連続優出中で、優勝もしている。印象はどう?

桑原 ナイターはもともと好き。大村は2Mの光の見え方が気になる。でも、競ったら気にならない。あとは、スタートが早くなったなと思いますね。

長崎支部勢の大村周年での優勝は99年の古川文雄(引退)までさかのぼる。やっぱり地元勢の優勝が見たいわ。今回の意気込みを。

桑原 ナイターになって一発目のG1だし、優勝して名前を残したいですね。

◆桑原悠(くわはら・ゆう)1987年(昭62)5月27日、長崎県生まれ。08年5月に大村でデビュー。初優勝は11年10月の蒲郡一般戦で、G1は16年の丸亀周年で初優出。2月の芦屋九州地区選では2回目のG1優出で初優勝を飾った。167センチ、51キロ。血液型A。