【競輪】長州の革命児・清水裕友が復活ののろしをあげる/熊本G1

復権をかけた清水裕友の26年が始まる(撮影・宮崎幸一)

<熊本競輪:全日本選抜>◇G1◇初日◇20日

【松井律・競輪黙示録】

今年最初のG1全日本選抜が、熊本地震から復興した火の国の新生バンクで開幕する。熊本でのG1開催は、12年の日本選手権以来14年ぶり。初日は特選3個レースがメイン。「競輪黙示録」の松井律は12R、満を持して今年初戦に臨む清水裕友(31=山口)を信頼する。

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清水裕友の2026年がようやく幕を開ける。

25歳で初めてKEIRINグランプリに出場してから、ずっと第一線を突っ走ってきた。その蓄積された疲労は、自分の手に負えないところまで精神をむしばんでいた。呼吸器系の疾患、モチベーションの低下、それらを跳ね返せるだけのエナジーが湧き上がらなかった。

さらに地元防府でのG2ウィナーズカップ開催が決まり、周囲の期待が重荷になった。競輪祭が終わっても、まだ出場権すら取れていない。見かねた桑原大志が呼び出し、こう言った。

「地元のビッグレースにお前がいないと困る」

先輩の真っすぐ言葉が、硬くなっていた心を溶かした。続く3開催で5勝をマーク。出場権獲得どころか、特選シード権までつかみ取った。

清水は振り返る。「昨年は充実感ゼロ。メリハリもなかった。桑原さんの言葉がなかったら、どうなっていたかな」。

今年の1月は思い切って充電期間に充てた。クールダウンが必要だった。当大会と、3月の地元G2に向けて、体をゼロから作り直した。休んでいた期間に、中四国の若手が躍動。石原颯、町田太我らが本格化した。「地区に勢いがあるのはいいこと。でも、ラインの力を自分が生かせなければ意味がない。僕は僕で頑張らないと。かなりいい感じには仕上げました」。

まだ誰かに頼るつもりはない。特選12Rは、己の力で勝利をつかみ取る。(3)-(8)(2)(1)(9)-全通り28点。