<桐生ボート:ボートレースメモリアル>◇SG◇最終日◇30日
希代のスーパースターが、最初で最後の金塊をゲットした。峰竜太(41=佐賀)が30日、群馬・桐生ボートで開催されたSGボートレースメモリアルの優勝戦でインから逃げ切ってV。14年に一般財団法人BOATRACE振興会が制定したGRANDE5完全制覇の表彰として、3億円相当のインゴットを獲得した。
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ボートレース界でも類いまれなスーパースター峰竜太が、黄金の笑みをはじけさせた。かつて5大競走と呼ばれたGRANDE5完全制覇をかけた12R優勝戦。峰は、ポールポジションのインコースから1Mを先に回ると、他の5人を全く寄せ付けず、鏡のような水面を切り裂いていた。みるみる後続を突き放し、右拳を突き上げての先頭ゴール。今の表彰制度が始まった14年5月オールスター以来、最初の達成者のみに贈られる3億円相当のインゴットの獲得者になった。「ボートレース業界とボートレースファンのみんなに約束してたので、約束を果たすことがこんなにしんどいこととはね…。みんなの期待のおかげで、きつかったですけど、取れました」と声を震わせた。
スラリと伸びた足、日に焼けた肌に映える白い歯。時に減量と隣り合わせのボートレーサーで171センチは長身の部類。自分が優勝して感動の涙を流し、多数抱える弟子の勝利にも感涙する心優しい男は、ハワイとサーフィンをこよなく愛する。その波乗り技術を生かした華麗なスピードターンでファンを魅了し、勝利を重ねてきた。オープニングセレモニーで、ファンとともに「アロハ~!」と叫ぶのは、今や恒例行事。また、お笑いコンビ「千鳥」の大悟がバラエティー番組で「4カドの峰は峰なんよ」と評したことで、名実ともにボートレース界の顔となった。
そんなスターは「NO・1になること」を胸に、走り続けてきた。GRANDE5完全制覇に王手をかけていたのは、峰と、優勝戦を戦った毒島誠の2人だけ。今大会の開催場である桐生が地元の毒島を破っての達成もまた、スターらしい。大会前「正直、僕、長く(レーサーを)するつもりもなかった。毒島(誠)さんがリーチして、似合っているなと思っていた。でも、いざメディアが騒ぎ始めたら、俺の方が似合っているなと(笑い)。ひとりしかいないので、強さの証しになる」。まさに有言実行の優勝だった。
これで今年SG2冠。年末のSGグランプリ出場も決定的となった。次なるターゲットは、史上最多タイとなる3度目のグランプリ制覇と黄金のヘルメット。表彰セレモニーでは「これからも、ボートレース業界とボートレースファンの期待を背負って、先頭を走って盛り上げていく」と高らかに宣言。もはやスーパーの域を超え、パーフェクトスターとなった峰竜太の伝説は、まだまだ終わらない。 【山本幸史】
◆峰竜太(みね・りゅうた)1985年(昭60)3月30日、佐賀県生まれ。95期生として04年11月のからつでデビュー。04年12月福岡で初勝利、05年11月のからつで初優勝。G1優勝は20度、SGは18年住之江、20年平和島のグランプリなど8冠。通算優勝106度。171センチ、52キロ。血液型B。趣味はサーフィン。
◆GRANDE5(グランデファイブ) 14年オールスターから制定。これ以降でかつてのSG5大競走(クラシック、オールスター、メモリアル、ダービー、グランプリ)を最初に制した選手に、3億円相当のインゴットが贈られる。峰は3月蒲郡のクラシックを制し、今大会で王手をかけていた。