【競輪】S級1班の諸橋愛選手が死去、49歳 12日のレースで落車 20年以上S級1班に君臨

亡くなった諸橋愛さん(2026年8月撮影)

競輪S級1班の諸橋愛選手(新潟)が死去した。22日、JKAが発表した。49歳。諸橋選手は12日の奈良競輪準決勝11Rに出走。最終周回の2センターで前団のアクシデントに巻き込まれる形で落車。すぐに病院に搬送され、治療を続けていたが頸髄(けいずい)損傷による多臓器不全のため、21日午前2時14分に亡くなった。

諸橋選手は、競輪のトップ選手として03年からS級1班に在籍。17年には共同通信社杯でビッグレース初優勝を飾ると、KEIRINグランプリ(GP)にも出場。競輪界最高峰のS級S班に上り詰めた。G1では17度の決勝進出があるなど、長らく第一線で活躍した。

妥協なきスタイルで信念を貫く芯の強さを持ち合わせた競輪界屈指のファイターが突然、この世を去った。自身が納得いかなければ、たとえ同地区の選手であってもたもとを分かち、位置取りをめぐっての競り合いもいとわない。個性派が多い関東地区においてもひと際、異彩を放った。それでも、ひとたびバンクを離れると、人なつっこい笑顔で選手仲間との談笑にいそしむ。オンとオフをしっかりと使い分ける、まさしくプロの選手だった。

G1タイトルこそ手が届かなかったが、20年以上にわたりS級1班に君臨し続けたのは並々ならぬ努力の成果だった。冬場は雪に覆われる新潟県は、競輪選手にとっては決して恵まれた練習環境とは言えないが、逆境を感じさせないほどに結果を残し続けた。

17年に初出場したKEIRINグランプリ。乾坤一擲の走りで狭いコースに突っ込み優勝を狙ったが、残念ながら落車失格という形で終わった。あの時のリベンジのチャンスは、思いもよらない形で失われてしまった。

◆諸橋愛(もろはし・めぐむ)1977年(昭52)7月21日生まれ、新潟県出身。97年4月デビューの79期生。17年9月武雄G2共同通信社杯でビッグレース初優勝。G3は8度制覇。172センチ、75キロ。通算成績は2377戦435勝。優勝52度。血液型O。