日本は次も勝つ。優勝すると言い切ってもいいだろう。イラン戦でそれほどのチームの成長を感じた。大会前もけが人が多く、メンバーも思うようにそろわず、準々決勝まで1点差勝利と苦しい戦いが続いた。ただその間も、森保監督はぶれずにチームの枠を大きく、選手層を厚くしようとやってきた。もちろん、大迫が戻って結果が出たという部分もあるが、就任以来のチーム作りが実を結んだ勝利だと感じる。

チームは生き物。苦しんでトーナメントを勝ち上がって戦う中で、成長し一体感が生まれる。この1勝でより、チームは自信を手にしたはずだ。先制点の場面。イランのDF陣は笛も鳴っていないのにプレーをやめた。DFとしてあってはならないことだが、その1回のチャンスをモノにした勝負強さ。日本も強くなったと感じた部分だ。

同じDFとして冨安には触れておきたい。何度か話したことがある。素質があるのはもちろんだが、何より素直で真面目で勤勉。徹底してやり切る、それくらいの意識じゃないとDFは大やけどしてしまうポジション。何がいいって、彼は性格がいい。細かいプレーも全て見て、あらためて、そう確信した。

(日刊スポーツ評論家)