日本対ミャンマー 後半、相手の厳しいマークを受けながらボールをキープする久保(撮影・河野匠)
日本対ミャンマー 後半、相手の厳しいマークを受けながらボールをキープする久保(撮影・河野匠)

久保建英の成長スピードが速い。1~2年前までは、ボールに寄ってパスを受けることが多かった。だが、この日は意識的に出し手から離れた位置で受けていた。遠い位置で受けると、そこからのプレーの選択肢が増える。味方を使うことに重きを置いていたが、今は味方に使われることも含め、両方できるようになった。この成長スピードなら、来年9月からの最終予選では不動のレギュラーに成長しているはずだ。

エース中島が頼れる存在に成長したことも大きい。芝が長く、じゅうたんのようにまとわりつくピッチをうまく利用した。芝が長いとボールが浮く。雨もあった。それを計算して右足でドライブ気味のシュートで先制点を決めた。初戦の難しさを考えたら、あのゴールがチームを気楽にした。10番として、大きな信頼を得たはずだ。

近い将来、この2人が日本をけん引することになるだろう。ドリブルを仕掛けてとにかくシュートを打ちたい中島と、ドリブルからシュートも、味のあるパスも出せる久保とのコラボは、想像するだけでゾクゾクする。初戦のアウェーでの2-0は100点満点。さらに明るい将来が見えたようで、200点といっていい初戦だった。(日刊スポーツ評論家)

日本対ミャンマー 後半、ドリブルで相手選手の間に切れ込む久保(左)(撮影・河野匠)
日本対ミャンマー 後半、ドリブルで相手選手の間に切れ込む久保(左)(撮影・河野匠)