MF堂安律(20=フローニンゲン)が日本代表デビュー戦となった国際親善試合コスタリカ戦(パナスタ)から一夜明けた12日、大阪国際(伊丹)空港から成田空港を経由して出国した。

早朝の空港で取材に応じた堂安は、デビュー戦について「お父さん、お母さんが喜んでくれていたし(災害で)亡くなってしまった人がいた1週間の中で、自分が幸せなピッチに立たせてもらって、心の底から感謝という気持ちが出てきた。今までにない自分の感情が出てきた1日だった」と振り返った。

試合後は兵庫・尼崎市の実家に帰り、朝まで一睡もせずに家族と反省会をしたという。「寝られなかった。お父さん、お母さんと朝までしゃべっていた。(6月に)20歳になったばかりなので、少しお酒も交えながら話させてもらった。お父さん、お母さんの意見は聞きやすいし、吸収しやすい。前半全然だったよね、と言われた」。東京五輪世代では一番乗りの日本代表デビュー。決定機も2度つくり、次世代のエース候補として会場を沸かせた。だが「親孝行はこれから。まだまだ」とさらなる成長を誓った。

古巣G大阪のホームに日本代表のユニホームを着て戻ってきた。実際プレーし「こんなにも日本代表って重たいものなのか」と感じたという。G大阪の先輩で国際Aマッチ最多152試合出場のMF遠藤に対して「みんなが思っている以上にすごいプレッシャーを受けていると思う。試合終わってからホッとした自分もいたので。150試合(以上)ああいう(遠藤のような)選手はやっていて、どういったメンタルしてるんやろうな、と。すごい人だなと思った」と驚いた様子。それでも「その域までいかないといけないし、その域まで追い込む覚悟ができた1日」と、たくましい顔つきになり、オランダへ向けて出発した。