日本代表の森保一監督(50)が、就任1年目を無敗で締めくくった。年内5試合を4勝1分け。国際Aマッチ出場1桁台の9人を先発に並べながらキルギスを一蹴し「相手は格下に見えたかもしれないけど、どんな試合も高い基準を定めて戦おうと伝えた」と、来年1月の初公式戦アジア杯に向けた最終戦を飾った。

10月にウルグアイを破るなど結果を出したが、それ以上に競争を求めてきた。10、11月ともにフィールド選手20人を全員起用。この日は先発11人を総入れ替えした。後半14分にアジア杯“当確”の大迫、柴崎、堂安を、27分には中島と南野を同時投入。スイッチを入れた直後に2点が生まれ「途中出場の選手がチームを活性化した。ベネズエラ戦から修正できた部分」と試合ごとに成長させている。

5戦で試した選手は計30人。ここに未招集の海外組を融合する。試合後に日本協会が、森保監督が今週末に初の欧州視察に出ることを正式発表。MF香川、乾やFW武藤らワールドカップ(W杯)ロシア大会組の状態を確認するとみられる。「まだまだ海外に力のある選手はいるし、現時点で(主力組と)若手に差はあっても、そこを埋めるのが私の責任であり課題」。あとは選ぶだけ。現メンバーが枠を死守するか、まだ見ぬ男たちが割って入るのか-。結果が出たからこそ、森保監督は頭を抱えることになる。【木下淳】