【サンパウロ(ブラジル)17日(日本時間)=岡崎悠利】森保ジャパンが、大会3連覇を目指すチリに0-4の大敗を喫した。

好機もあったが、FW上田綺世(20=法大)らが決めきれなかった。東京オリンピック(五輪)へのステップと位置づける大会で、22歳以下の五輪世代が大半を占めるメンバー構成とはいえ、力の差をまざまざと見せつけられた。

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若手主体の日本は、王者チリとは力の差がある。そう分かっていてもなお、厳しい敗戦だった。前半は0-1と粘りを見せて折り返したものの、0-2の37分にマンチェスター・ユナイテッドのFWサンチェスに頭で決められてほぼ勝負あり。1分後にはサンチェスの絶妙なパスからバルガスが技ありゴールと、立て続けに失点した。森保監督は「チリとの差があったことは認めないといけない」と唇をかんだ。

五輪世代は、指揮官の代名詞である3バックを採用して長くチーム作りを進めてきた。ただこの日は4バック。DF岩田やDF管といったウイングバックの選手が続けてコンディション不良に陥ったことも、この世代では慣れない戦術を採用せざるを得なかった背景にある。森保監督は「(3バックも4バックも)基本的に原理原則は変わらない」と言い訳はしなかった。

チリは決して好調ではなかった。大会前から約2カ月間をかけて準備してきたチームはミスも散見された。つけいる隙はあったが、決定力の差がスコアに直結した。唯一の大学生、FW上田は武器としていたはずのシュート精度を欠き、複数回の好機をふいにした。

日本代表が4失点したのは、ハリルホジッチ監督時代の17年E-1選手権韓国戦(1-4)以来だった。先発11人のうち6人がデビュー戦。森保監督は「球際でも十分やれていたし、チャンスは何度もつくれた」と前向きに話したが、“A代表”として戦う以上「奮闘した」では終われない。わずか中2日で、ブラジル、アルゼンチンに続く優勝候補と目されるウルグアイ戦(20日=日本時間21日午前8時)が待つ。いばらの道を傷だらけになってでも切り開いていくしかない。