【ドゥシャンベ(タジキスタン)14日=松尾幸之介】日本代表MF久保建英(18)が、ラグビー日本代表にも負けない活躍で日本に勇気を届ける。

W杯カタール大会アジア2次予選第3戦のタジキスタン戦へ向けた前日練習に臨み、W杯で初の8強入りを成し遂げたラグビー代表の偉業に言及。タジキスタンの地からサッカーでも母国に勝利を届けることを誓った。

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日本中に感動を与えたラグビー日本代表の活躍は、タジキスタンの久保のもとにも刺激となって届いていた。同代表が13日に発表された最新の世界ランクで7位となったことに「今のサッカー日本代表の自分たちよりも先をいっていると思う。そういう意味ではすごく尊敬の気持ちがありますし、負けていられない」と闘志を燃やした。

タジキスタンでは日を追うごとに日本の練習を見学する人が増え、この日も大きな「KUBO」コールが響く中でスタジアム入り。日本と同じく2次予選2連勝中と波に乗る相手については「球際での強さがあるし、サイドの選手の仕掛けはダイナミックなものがある。ボランチのサイドチェンジにも気をつけた方がいいと個人的には思いました」と分析にも余念がない。

10日のモンゴル戦は出番がなく、タジキスタン戦でのA代表初得点にも期待がかかる。試合は人工芝で行われるため、ポイントが短い専用のスパイクを準備。ホテルでは「何が起こるかわからないので」とペットボトルの水で歯磨きをするなど体調管理も徹底している。

「試合に出るためにきているので、出られればベスト」と話す次戦に向け、準備は整った。ラグビー日本代表はW杯8強という結果で台風19号の被害に苦しむ日本国民に力を与えた。久保は「それぞれがいるところでできることをやって、サッカーで勇気づけられたら。自分たちにはそれしかできない」。18歳が、静かにその時を見据えた。