チーム最年少MF久保建英(19=ビリャレアル)が、史上初のオール海外組ジャパンをけん引する。日本サッカー協会(JFA)は1日、オランダ遠征に向けたメンバー25人を発表。新型コロナウイルスの影響により国内組の招集は見送られたが、久保をはじめ、東京オリンピック(五輪)世代からも7人が招集された。9日にカメルーン、13日にコートジボワールと対戦。世代の枠を超えた「ONE TEAM(ワンチーム)」の象徴でもある19歳が今年初の国際試合で躍動する。

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史上初となるオール海外組ジャパンに、ステップアップを続ける久保が順当に選出された。前日30日(日本時間1日)のアラベス戦では後半30分からプレー。終了間際には惜しいシュートを放つなど、開幕から4試合連続のベンチスタートとなる中で存在感を示している。森保監督も「インパクトを残す、彼の特徴が分かるプレーをしている」と、新天地でのパフォーマンスを高く評価した。

森保ジャパンで背番号10をつけるMF中島翔哉が選外。MF香川真司も外れ、新たな選手が10番を背負う可能性がある。リバプールのMF南野拓実をはじめ、久保も候補の1人。日本が初めてW杯に出場した98年フランス大会以降、10代の選手が10番をつけて出場したことはない。重い番号だが「ONE TEAM」の象徴として、つけるだけの実力は十分にある。

久保やDF冨安、MF堂安はA代表の常連組であると同時に、U-23日本代表として東京五輪での活躍も期待される。今回の遠征にはU-23日本代表のスタッフも帯同。森保監督は「A代表の活動をもって、今後の東京五輪チームの活動につなげていけるように」と、スタッフも含めた世代間の融合も遠征のテーマに挙げた。両代表に入る19歳らがカギを握る。

久保の公式戦でのゴールは今年7月、マジョルカに所属した昨季のレバンテ戦で記録して以来。実力者がそろうビリャレアルでスタメンの座を奪うためにも、代表での活躍が重要になる。20年の森保ジャパン第1号となるゴールを目指し、欧州でサバイバルを生き抜く仲間とともにオランダに乗り込む。【岡崎悠利】

 

◆今後の22年W杯カタール大会予選 新型コロナウイルスの影響で、今年に予定されていたW杯アジア2次予選の残り4試合は来年3月以降に延期された。9月の国際サッカー連盟の総会に出席した田嶋会長は、代表活動が可能な来年の国際Aマッチ期間(IMD)と再来年の1月と3月のIMDで予選の日程は消化できると説明があったと明かしたうえで「IMDをすべてこなしていけば、問題なく予選はできるとシミュレーションできる」との見解を示している。