<あれから5年…忘れない3・11~東日本大震災~:子供たちの未来>
東日本大震災の直後に誕生した元J1仙台(現仙台大コーチとして出向中)の瀬川誠さん(41)と妻史佳さん(43)の長男虎君が、11日、5歳の誕生日を迎えた。交流を深めるリオ五輪出場を決めたサッカーU-23日本代表の手倉森誠監督(47)から誕生日直前にサプライズの「直接指導」を受けた。
プレゼントされた日本代表のユニホームをまとい約30分、シュート、ドリブル練習をこなした虎君は、手倉森誠監督と得意のジャガーポーズで締めくくった。父誠さんは「誕生してすぐに病院に駆け付けてくれたのが誠さんでした」と振り返る。昨年4月にベガルタ仙台のスクールに入学。手倉森監督は「サッカー選手になりたいと言うようになった。あの日に生まれた子供がベガルタの選手になったらドラマチック。東北の希望の光となるよう温かく成長を見守っていきたい」と話した。
◆決死の出産劇 11年3月11日、瀬川夫妻は仙台市内の産院で出産待機中に、震度6強の揺れに見舞われた。安全確保のため病院1階ロビーに移動。停電のため暖房が止まり冷たい外気が立ち込める過酷な状況下で病院スタッフによる分娩(ぶんべん)作業が開始された。地震発生から37分後の午後3時23分、史佳さんは受付付近の簡易ベッドで男児を出産。寅(とら)年に身ごもった男児は「強くたくましく」との願いから虎と命名。この日、東北被災3県で104人(岩手21人、宮城46人、福島37人)の新生児が誕生した。