久保建英「上の世代でも互角以上に戦える」一問一答

U-20日本代表に選出され抱負を手に笑顔の久保(左)と波多野(撮影・浅見桂子)

 FC東京ユースFW久保建英(15)が2日、U-20(20歳以下)W杯韓国大会(20日開幕)の日本代表メンバーに選出された。

 久保は同日、所属のFC東京小平グラウンドで練習後、取材に応じた。まずペン記者の囲み取材を受けた中で、守備が強いイタリアとの対戦について聞かれ「逆に自分の攻撃力が問われる」と語った。主な一問一答は、以下の通り。

 -選ばれた率直な気持ち

 久保 ありがとうございます。今は正直、素直にうれしいのひと言ですね。自分は他の人たちと違って、アジア予選だったり一緒に戦っていない中で、途中で飛び込みで最後の方で呼ばれた感じ。U-20代表は、すごくいい選手ばかりで、自分はいろいろなものを吸収して、2、3回の遠征があったからこそメンバーに入れた感じもあります。

 -合宿のどこで手応えを感じていたのか

 久保 1回目よりも2回目、2回目よりも3回目というふうに、回数を重ねるごとにコミュニケーション、自信が少しずつついてきたかな、という感じです。

 -自分のどういうプレーが代表に生かされると思う

 久保 自分は代表でも、自由にやらせてもらっているので。攻撃のところは自由にやっていいよ、ということで、自分の武器だと思っているドリブルだったり、スペースの中を使って、いろいろなプレーを生み出すところだったりは見ていてほしい。

 -東京ではU-23の一員としてJ3でもプレーした。その中で代表への確信はあったか

 久保 正直、確信というのは全くなかったですし、小川選手(航基=ジュビロ磐田)だったり岩崎選手(悠人=京都サンガ)だったり、いろいろな選手がゴールを決められたりして、みんな本当に調子を上げて結果を残されていて、自分は正直、これじゃ足りないんじゃないかなというのがありましたけど、選ばれてホッとしています。

 -4月のJ3・セレッソ大阪U-23戦でゴールを決めたのは大きかった?

 久保 ゴールを取れたことで、本当にプレッシャーから解放された感じで、気持ちが楽になった感じがあります。

 -U-20W杯では南アフリカ、ウルグアイ、イタリアと強豪との対戦が待っている

 久保 南アフリカだったらアフリカ予選の得点王の人がいたり、どこもパンチのある選手が多い3カ国。予選でも南米王者だったり欧州2位だったり強豪ばかり。その分、よりいい試合になると思う。3カ国とも違った特徴を持っている国だと思っていて、正直、どこと対戦したいというよりは、しっかり対戦して、勝ちを拾っていきたいと思っています。チームとしては予選突破がマストというわけじゃないですけど、したいなという感じで出来れば上に行ければいいかな。

 -スペインで幼少期からいろいろな国と触れ合ったと思うが、例えば守備が強いイタリアと戦う場合のイメージは

 久保 まずは出られるかという問題があって…出られたら、U-20がどうか分からないんですけど、イタリアは守備が特徴なのはセリエを見ても感じる。逆に自分の攻撃力が問われるかな、とは思います。

 -U-17代表ではアフリカ勢とも戦ったが身体能力が高い

 久保 サイズが小さい分、敏しょう性は自分の方が相手よりあるかな、と考えていて。欧州遠征に行ったり、日本でもマリとやった、リーチの長さは痛いほど痛感しているんですけど、それをW杯でいい経験にしたい。

 -今年のドイツ遠征でゴールを決めた。このチームでやっていく手応えを感じたのでは?

 久保 前の方の選手として呼んでもらっている以上、どのチームに呼ばれても必ず結果を残さないと選ばれ続けることはないなと思っているので、ドイツで結果を残せて良かった。1、2つ上の世代の選手たちで、明らかに自分よりはスピードだったりフィジカルはありましたけど、自分も彼らと互角以上に戦えるものが少なからずあって、呼ばれているかなと思っているので、自分の通用する範囲で頑張りたい。

 -左足で決めた。自信はあるか

 久保 まぁ利き足なので…はい。

 -3日にルヴァン杯コンサドーレ札幌戦が控える

 久保 まだメンバーも決まっていなくて、選ばれるかどうか分からないんですけど、もし仮に選ばれたら、選ばれた以上はチームの勝利に貢献するプレーが、もし出たらしたいですね。

 -篠田監督は、他の選手との違いとして、うまいだけでなく点を決めるところと言っている

 久保 当然、相手のレベルも上がってきますし、決める難しさは上がるんじゃないかなとは思います。決めることに関しては正直、どのようなゴールでも1点は1点なので、そこは泥くさくこぼれ球だったりとか、切り返して左だったりとか、形を問わず貪欲にゴールを狙っていきたい。

 -自分の先の目標は、どこを見据える

 久保 自分の夢は小さい時から変わらないんですけど、あまり焦り過ぎずに1歩1歩、確実に階段は踏めているかなと思います。

 -初のW杯。イメージは

 久保 最初、自分はU-17の一員としてアジア予選を戦って、その時は今、ここにいるとは夢にも思っていなかったんですけど、選ばれた以上は悔いの残らないよう全力を出したい。

 久保は3日のルヴァン杯コンサドーレ札幌戦でのゴールについても、強い意欲を見せた。【村上幸将】