U20小川エース弾「2、3点ぶちこみたかった」

日本対ホンジュラス 前半、ヘディングで先制ゴールを決める小川(上左)(撮影・山崎安昭)

<国際親善試合:U20日本 3-2 U20ホンジュラス>◇15日◇静岡スタジアム

 サッカーU-20(20歳以下)W杯韓国大会(20日開幕)に出場する日本代表のエースFW小川航基(19=ジュビロ磐田)が、大会前最後の実戦で景気付けのゴールをぶち込んだ。15日、国際親善試合ホンジュラス戦(静岡スタジアム)の前半15分に左CKを得意の頭で決めた。12日の磐田との練習試合から2戦連発で好調をアピールした。3-2と逆転勝ちした日本は今日16日、静岡合宿を打ち上げる。

 小川は左CKにフリーでニアサイドに飛びこんだ。頭1つ高い打点でボールを流すように合わせ、先制点を右隅に決めた。それでも「もっとゴールに絡みたかった。流れの中でとれなかったのはふがいない」と漏らした。

 チーム発足から約2年半。エースとして引っ張ってきた自負がある。理想は自分のゴールで勝利に導くこと。1-2の前半45分にMF三好の左クロスを左足で合わせたが、大きく上へそらすなど好機を逃した。結果的に逆転勝ちしても、追求する仕事内容とはギャップがあった。「2点、3点ぶち込みたかった」。流れの中で得点できず「本番にとって置いている、ということで」と自分への不満を笑顔の下に押し隠した。

 チームの勝利を求める姿勢は桐光学園高(神奈川)で培われた。1年から主力で、3年で主将。「1つ先輩の主将を見ていても大変そうで」。当初は気配りなど自信がなかったが、次第に仲間を思う気持ちが強くなった。当時を「自分が点を取ることしか考えてなかった」と振り返る。この日の小川は中盤まで下がってサポートにも走り回った。

 所属の磐田で今季ルヴァン杯5試合でハットトリックを含む4得点、リーグ戦も5試合とプレー機会を増やして合流した。代表でも磐田との練習試合から2戦連発。確かな手応えをつかんでいる。今日16日に静岡合宿を打ち上げ、17日に決戦の地へ乗り込む。「責任を感じているし、絶対的な存在感を出したい。『ジャパンやるな』というのを見せていければ」。東京五輪世代が初めて臨む国際大会。小川のU-20W杯が間もなく幕を開ける。【岡崎悠利】

 ◆小川航基(おがわ・こうき)1997年(平9)8月8日、横浜市生まれ。大豆戸ジュニアユースから桐光学園(神奈川)を経て16年に磐田入団。昨年10月のU-19アジア選手権では3点、初優勝とU-20W杯出場権獲得に貢献。183センチ、77キロ。