香川豪州戦OK、脱臼回復順調「ホームで決める」

キックチャレンジでゴールを決める香川(右)。左は中沢(撮影・柴田隆二)

 左肩を負傷中の日本代表MF香川真司(28)が、8月31日のW杯ロシア大会アジア最終予選オーストラリア戦(埼玉)での代表復帰を宣言した。27日、都内で行われた「タグ・ホイヤー ヤングガン アワード」のキックオフイベントに出席。7日の親善試合シリア戦で左肩を脱臼してから初となる公の場で、勝てば6大会連続のW杯出場が決まるオーストラリア戦へ「ホームで決めたい」と、出場して導く決意を口にした。

 日本の10番が大一番に間に合いそうだ。スーツ姿で登壇した香川の左肩には、もう三角巾がなくなっていた。先発した7日シリア戦で、相手と競った際に転倒。前半10分に退き、深夜に左肩関節前方脱臼と診断されてから患部を固定してきたが「(今日28日で)ちょうど3週間になるので」と、オーストラリア戦へ向け順調な回復ぶりをアピールした。

 左肩を大きく動かすことはなかったものの、壇上では強烈な左足シュートも披露。「これから本格的なリハビリが始まります」と報告した。ブンデスリーガは8月18~20日に新シーズンが開幕し、W杯切符がかかる最終予選へと続く。「来季(開幕)は問題ないし、代表戦まで時間もある。ゆっくり、きっちりリハビリしていく」と力を込めた。

 キャリア初の脱臼だっただけに、肩の治療には慎重を期した。負担をかけないため肩に響くランニングは控え、ジムでバイクをこいで復帰への意欲を蓄えた。一方、香川不在の代表は13日イラク戦で1-1の引き分け止まり。次の相手オーストラリアはコンフェデ杯の1次リーグで2分け1敗に終わったものの、前回W杯王者のドイツや南米覇者チリに善戦しており、香川をはじめとする負傷組への復帰待望論が高まっている。

 その中で「ホームで勝って決めたい」と宣言。「そのために覚悟を持って準備し、自分たちの試合に集中して最高の結果を手にしたい」と続けた。同席した元日本代表FW中山雅史からも「真司が決めて勝つでしょう」と期待され、うなずいた香川。6大会連続のW杯へ、徐々にリハビリ強度を高めていく。【木下淳】