ハリル監督「より意欲的にやる」批判の声に奮い立つ

記者発表会でステージに並ぶ、ハリルホジッチ監督(撮影・山崎哲司)

 日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(65)が、批判の声で覚醒した!? 日本サッカー協会は18日、来年の日本代表の活動日程を発表した。ハリルホジッチ監督は各代表チームの指揮官とともに東京・JFAハウスで会見。東アジアE-1選手権の最終戦で韓国に1-4で惨敗した悪夢を引きずっていると吐露した一方、批判記事で火が付き「意欲的に続けたい」と自ら続投を主張して奮い立った。

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 最初は確かに眠そうだった。ハリルホジッチ監督は16日の韓国戦で受けたショックからか「土曜の試合後、眠れなかった」とぽつり。W杯(ワールドカップ)イヤーの活動を発表する晴れ舞台だが、2日前に隣国のライバルにぺしゃんこにされ、元気がなかった。

 ただ、転んでも下を向くようなヤワな監督ではない。話しているうちにいつもの独演会になった。張りのある声も戻り「本日、協会に来ると、たくさんの批判記事が出ていたと聞いた。以前、同僚として各カテゴリーの日本代表の指導者をしていた人からも批判があったと。それを聞いて、より意欲的に続けたいなと思いました」と一方的に奮い立った。

 同席した田嶋会長が「監督をサポートし、全面的に協力していく」とあいさつ。お墨付きを得たからか、徐々にヒートアップ。「日本よりいいチームがあることを理解しないで発言している人もいると思うが、私は経験している」など挑戦的な言葉を続けた。攻撃されると燃えるマゾっ気? に火が付いたようだった。

 勝負のW杯で2日前と正反対の結果を出すために策を練る。「W杯終了後は国民全員が誇りを持てる試合をしたい」と言った。3月に欧州で1次リーグの相手を想定した2試合、5月30日には国内でW杯壮行試合を実施すると発表された。いずれも相手は未定ながら、メンバー絞り込みの青写真は出来ている。「まず3月に向け30~35人のラージグループ(大枠)を。3月が終わったら30人くらいにし、そこから(最終メンバー)23人のリストが生まれていく流れ」。年内には離日する見込みで、休暇を挟み、欧州組の視察を精力的に行う。【八反誠】