三好康児アイデアが武器、常に前を/輝く男たち連載

横浜MF三好(19年4月撮影)

<TOKYO2020へ輝く男たち(2)>

サッカー南米選手権(ブラジル)が14日(日本時間15日)に開幕する。森保ジャパンは20年東京五輪を見据えた強化の機会とし、代表23人中、五輪世代を18人招集した。

17日(同18日)の初戦チリ戦へ向け、注目の7選手を「TOKYO2020へ輝く男たち」と題し、それぞれの武器を紹介する。第2回はMF三好康児(22=横浜)。

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三好の武器は「アイデア力」だ。身長167センチと小柄な体格で攻撃的なポジションをこなす。切れ味鋭いドリブルで仕掛けたかと思えば、狭いエリアを通すスルーパスでチャンスを作り出す。「ボールを受けたら常に前を向く意識でやっている」と話す、ゴールへのエンジン役だ。

川崎Fの下部組織出身で、当時は泣き虫で負けず嫌いだった。大柄な選手に吹っ飛ばされては、泣きながら立ち向かった。どうすれば、小さな自分が生き残れるか。体格で勝てない相手の圧力をかいくぐるため、無意識のうちに相手の軸足の動かし方、体の当て方を注視し続けた。そうして培った間合いで、少ないスペースで勝負できる力が備わった。

東京五輪世代の代表チームでは主将を務めた経験もあり、リーダーシップは人一倍強い。南米選手権で対戦してみたい相手を聞くと「メッシとやってみたい」と即答した。豊かな発想力と強い負けん気をたずさえて、強力な南米勢を相手に「柔よく剛を制す」を体現する。【岡崎悠利】

◆三好康児(みよし・こうじ)1997年(平9)3月26日生まれ、神奈川県出身。07年に川崎FのU-12(12歳以下)加入。中2の時に飛び級でユースでプレー。15年にトップチームへ昇格。同年の新潟戦でJ1デビュー。18年に札幌、今季は横浜へ期限付き移籍。11年から各世代での日本代表に選出。J1通算70試合11得点。利き足は左。167センチ、64キロ。