三好台頭で「三銃士」と熾烈2列目争い 久保も挑む

ウルグアイ戦から一夜明けた練習でピッチが散水される中リフティングする久保(撮影・河野匠)

【ベロオリゾンテ(ブラジル)21日=岡崎悠利】気鋭の18歳が、戦友に続く殊勲弾を目指す。

日本代表は1次リーグ(L)突破をかけたエクアドル戦に向けて練習。MF久保建英(18=Rマドリード)はMF三好康児(22=横浜)が2得点したウルグアイ戦で体力を温存し、得点への期待も高まる。

総力戦の様相となった1次L最終戦で、輝くための準備を進める。

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久保が、真価が問われる舞台に向かう。ウルグアイから勝ち点1をもぎとり、勝てば自力での決勝トーナメント進出も見える位置につけた。

この日ベロオリゾンテに移動して練習を終え「次の試合に出る選手たちが無駄にしてはいけない」と、言葉に力を込めた。

ウルグアイ戦で三好が2ゴール。強豪を追い込む立役者となった。久保も「チームを救ったヒーロー」と、世代別代表のころからともに戦う仲間の活躍を喜んだ。それは同時に発奮材料でもある。「代表での初ゴールは先を越されてしまいました」。史上最年少ゴールを期待し続ける周囲の騒々しさには冷静だが、仲間のように自分もチームを助けたいという等身大の18歳の心が言葉に出た。

確かな自信がある。J1開幕から数試合は得点こそなかったが、川崎Fとの開幕戦でポスト直撃の直接FKを放つなど惜しいシーンを連発。5月の磐田戦で初ゴールを奪うと、そこから2戦連発など乗りに乗った。「連続でゴールを決める試合も、難しい(無得点だった)試合も知っている。(シュートが)入る時は入る。今季それを自分で証明できているので、焦らずにやれればいいかなと思います」。頼もしい姿は、昨季まではなかった成長の手応えによるものだ。

A代表の2列目は激しい争いとなった。MF中島と、今大会は招集されていないMF南野、堂安が「三銃士」として君臨も、三好が一気に台頭。久保もまた、トップレベルに匹敵する力を見せている。「次、それ(ヒーロー)が誰になるかわからない。全員が準備しておかないといけない」。ゴールは誰かが決められればそれでいい。チャンスが自分に巡ったら、チームを救ってみせる-。貫いてきた姿勢がぶれることはない。