久保、レアル関連質問に「現地来てくれれば答える」

日本代表の練習に合流し、MF中島(左端)、DF植田(中央)と笑顔でランニングをするMF久保(撮影・加藤諒)

スペインデビューを飾ったマジョルカMF久保建英(18)が3日、国際親善試合パラグアイ戦(5日・カシマ)、W杯アジア2次予選ミャンマー戦(10日・ヤンゴン)に臨む日本代表に合流した。

この日午前に成田空港へ帰国し、夕方には鹿嶋市内で行われた練習に参加。休む間もなく汗を流し、初のW杯予選へ気合を入れた。

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世界のクボが凱旋(がいせん)した。現地時間1日にスペインデビューし、欧州4大リーグの日本人最年少出場記録を18歳2カ月28日に更新したばかり。偉業達成も涼しい顔で「(出場できて)良かった。試合に出るために行っているので、出られて良かったという感じ」と軽く受け流した。試合直後の3日朝に帰国し、すぐに代表合宿へ合流。6月の南米選手権で親交を深めたDF植田、MF中島らとランニングしながら、互いの新天地について近況報告をし合い、リラックスした表情で汗を流した。

18歳にして初のW杯予選に挑む。世代別代表の常連だった久保も「ハッキリ言って重みが違う。背負っているものが全然違う」と、戦いの重みをかみしめている。格下相手でも一筋縄には行かない展開が予想されるが「プレッシャーと言われると感じちゃうかもしれないので、あまり耳にしないようにしている。初戦を勝つことが大事」と、雑音にふたをして戦いに臨む。

7月の北米遠征以来、約1カ月ぶりの取材対応。Rマドリードやマジョルカに関する質問も飛んだが「それはまたの機会で。(スペインに)来てくれれば全然答えるんですけど(笑い)」と冗談交じりに応じ、あくまで代表活動に集中する構えを見せた。日本代表の右MFは、MF堂安も主戦場とする激戦区。「チャンスがあれば最大限のプレーをして、あとはどう評価してもらえるか。自分の力で(評価を)変えていくしかないと思う」と、謙虚に自身の立場を捉えた。

5日のパラグアイ戦では日本代表最年少得点記録が、10日のミャンマー戦ではW杯予選日本代表最年少出場記録がかかる。背負う期待は大きいが「実力が伴っているから選んでもらっていると思っている。監督が選んでくれた理由をピッチ上で見せられれば」と息巻いた。世界のクボの、W杯をかけた戦いが始まる。【杉山理紗】