森保監督、板倉ら新戦力3バックで臨みチーム底上げ

日本対パナマ 後半、手たたく森保監督(撮影・PNP)

<国際親善試合:日本1-0パナマ>◇13日◇オーストリア・グラーツ>

オーストリア遠征中のサッカー日本代表(FIFAランク27位)は、MF南野拓実のPK弾でパナマ代表(同77位)に1-0で競り勝った。

森保一監督は3バックのシステムで臨み、10月のオランダ遠征で起用しなかったDF板倉滉(23=フローニンゲン)、MF三好康児(23=アントワープ)、オランダ遠征に参加できなかったMF橋本拳人(27=ロストフ)を先発に起用した。

新鮮な人選で臨んだのは指揮官の挑戦でもあった。経験豊富で、連係やプレー面が計算できる選手で臨む手もあったが、チームの底上げのために、あえて新戦力にチャンスを与えた。前半は攻撃の組み立てに苦戦したが、後半にMF遠藤航(27=シュツットガルト)が中盤に入り攻撃のリズムが生まれ勝利につながった。

森保監督 選手にはチャレンジを伝えているが、私は監督としてチームづくりをする中で、経験の浅い選手たちが出場して、強い相手と戦っていく中で周りと合わせて力を付けていくことが、チームの全体的な底上げになっていくと思っている。(連係が)合わないからダメではなく、できないことをできるようにチャレンジすることを選手は前向きにやってくれている。経験の浅い選手たちにピッチ上でトライする場をつくるよう、私は選手起用を工夫するのは私のチャレンジかなと思っています。

最終ラインは主将のDF吉田麻也(32)、DF植田直通、板倉が務めた。その中で10月のオランダ遠征に続き無失点で終えた。吉田は「僕と冨安が出ている試合で0点が続いていて、自分たちも、という気持ちで臨んだと思いますし。そういう意識、競争はチームをよりよくすると確信している。いろんな選手が自分のパフォーマンスを出して、結果が伴ってチームが良くなっていくのは、レベルアップするために欠かせないこと」と若手の奮闘を歓迎した。コロナ禍での欧州遠征で、新戦力が経験を積んだことで、日本代表はあらたな進化を遂げようとしている。