「おっしゃる通りですね」-森保監督が黒星発進後に語ったこと

2日のオマーン戦後半、ゴールを決められ悔しげにグラウンドを見つめる森保監督(右)(撮影・横山健太)

<ワールドカップ(W杯)アジア最終予選:日本0-1オマーン>◇B組◇2日◇パナソニックスタジアム吹田

“絶対に負けられない戦い”で、日本がいきなりつまずいた。東京オリンピック(五輪)でメダルを逃した森保一監督率いる日本(FIFAランキング24位)はオマーン(同79位)との初戦にまさかの敗戦。終了間際に決められ、0-1で敗れた。

次戦はすぐ。7日にアウェー扱いとなるカタール・ドーハで、中国と戦う。

東京五輪から、日の丸という責任のもとで率いたチームが3連敗となり、采配、選手交代が話題となっている、最終予選初采配の森保一監督の試合後のオンラインでの取材対応は、次の通り。

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-どういう攻略法を

森保 相手がある程度、守備を固めてきて、中央も固めてくることは、これまでの戦いを見ても今日の試合でも起こりえることと、思っていました。攻撃する際、サイドにスペースがあり、流れる。時間とスペースがある中、サイドから仕掛けるとともに、ボールに向かっていく相手の守備網を崩せるように、横からくさび(のパス)を入れていく、縦パスを入れていくことは、これまでやってきたことを出しながら、戦いましたが、なかなかサイドから中央へのパス、サイドを崩しきることが至らない中、前半から後半へはサイドバックは宏樹(酒井)、佑都(長友)のところがいい形で起点となっていたので、もう少し前線といい距離感でいこうと。後半は少し連係もよくなったんですが。

-ロシア大会の最終予選でも、初戦は敗れた。この敗戦は

森保 最終予選に臨むにあたって、緊張感というのがあったり、また、厳しい戦いを予想するという部分では、いい緊張感と、最終予選の厳しい戦いを勝っていく覚悟での心構えはできていたかなと思います。これまでの予選の厳しい戦いも、ロシアでは、初戦を落としたことは(経験として)持っている選手もいるし、そこを踏まえて、最善の力を出そうと思っていた。雰囲気的に、何か、これまでと違ったことは、緊張感もあったかと思うが、2次予選もいい緊張感を持って、相手の分析もしながら、100%の力を発揮するという、選手は同じ心構えで準備してくれていた。

-失点をどう捉える

森保 長いボールから、ヘディングでクリアして、つなげようとして、セカンドボールをうまく保持できれば、プレッシャーを回避できていれば。処理がうまくいかず、相手が前向きに、攻撃を仕掛けてきた。サイドからセンターバックが前に出て、うまくバランスが取れず、失点につながったかなと思います。試合の中で、セカンドボールの処理というもの、前半は少し相手に取られて、後半は取れていたが、最後はうまく処理できず、失点につながったかなと思う。試合前から気を付けていたことではあるけれど…。

-サイドバックからのシンプルな攻撃があってもよかったのでは

森保 おっしゃる通りですね。サイドで起点はできていた。シンプルに揺さぶりをかけながら、相手の重心をはがして、攻撃を仕掛けるという意味で、試合の中で修正できた部分もあったが、もう少しクロスから相手のゴールに向かえるチャンスがあれば。非常に、ワールドカップの最終予選で、初戦敗戦したという意味では、いろんな反省がありますが、反省を取り返さないといけない。反省をした上で、次の中国戦に向けて、修正をしていきたい。

-どう改善していくのか

森保 日本代表は海外組が多い中、試合に向けても、全体練習は1度できただけでしたが、ここを言い訳にするつもりはありません。これまでの予選もロシア(大会)も、海外組が多くなる中、覚悟を持って、短い準備の中でも、1戦1戦勝利に向けて準備してくれ、前進してくれた。今回も、そういった部分で同じ状況の中でも勝っていく。与えられた条件の中で、個としても、チームとしても、100%を出していく。今日の敗戦から修正して、次同じような状況の時に勝利に結びつけられたら。(どう修正するかは)流れが悪い、選手の距離感が遠くなったりした部分もあった。攻守にわたって、より意思統一、いい距離感をもって、やっていくことが大事。与えられたトレーニングの回数で、できる限り、同じ“絵”をもてるように、ミーティング等々、コミュニケーションをとりながら、意思統一を密にできていければ。持っている力をだしていけるように。