サッカー日本代表が史上最多5度目の優勝を狙うアジア杯の本大会は、来年1月12日~2月10日にカタールで開催される。大会組織委員会トップのジャシム・アブドゥラジズ・アル・ジャシムCEOがこのほど、ドーハ市内で日刊スポーツの取材に応じた。大会を成功させるためにも、プレミアリーグで活躍するブライトンMF三笘薫らビッグネームの活躍を期待した。
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ジャシム氏の口からすらすらと「ミトマ」という言葉が出てきた。「アジア杯を戦う日本代表の中で知っている選手は?」とたずねると、「三笘が好きだ。ファンタジーフットボール(※1)で使っているからね。彼はたくさん点を取ってくれる」と笑った。
続けて「今、アジアのサッカー界から1人の選手を選ぶのは難しい。孫興民のようにプレミアリーグでキャプテンを務めている選手もいるし、三笘は昨年から素晴らしい活躍を見せている。アジアのサッカーが成長していることは、この大会にとっても素晴らしいことだと思う」と付け加えた。
アジア杯開催の1~2月はプレミアリーグも佳境を迎える頃。各クラブは選手を出したくないのが本音だ。三笘や遠藤航(リバプール)、冨安健洋(アーセナル)が確実に大会に参加できる保証はない。だからこそ「ビッグネームを擁するビッグチームは大会に大きな価値を与えてくれる」と熱望している。
また、カタール1部アルラヤンでプレーするDF谷口彰悟についても言及した。「私が応援しているアルアラビとの試合で、谷口が負傷して2分ピッチを離れたことがあった。その2分間にアルアラビは先制点を奪い、その試合に勝つことができた。だから谷口は本当に良い選手なんだ」。
前回の19年大会決勝ではカタールが3-1で日本を下し、初優勝を飾った。前回決勝の再戦を望むか? と問うと「ノーとは言わない。でも他にも韓国、サウジアラビア、イラン、そしてアジアには急成長しているチームがある。だから個人的にはサプライズが起こると思う」。予想不可能な、ファンが手に汗握るアジア杯になることに期待していた。【千葉修宏】
※1ファンタジーフットボールとは 好きな選手を選び架空のチームを作り、その選手の実際の試合での成績に応じ、プレーヤーがポイントを得られるオンラインゲーム。
◆AFCアジア杯 アジアサッカー連盟(AFC)が主催する4年に1度の大陸選手権。第1回大会は1956年に香港で行われた。24年1月開催のカタール大会で18回目。予選を勝ち抜いた24チームが参加する。1次リーグは6組(A~F)に分かれて総当たり。各組2位までと同3位の上位4チームが決勝トーナメント(16強)に進出する。最多優勝国は日本の4回。
○…アジア杯には22年W杯カタール大会の施設がそのまま使用される。W杯で使われた8会場のうち、スタジアム974以外の7会場を含む全9スタジアムで試合が行われる。W杯決勝の舞台でアジア杯では開幕戦と決勝が実施されるルサイル競技場、谷口が所属するアルラヤンの本拠地で準決勝が開催されるアハマド・ビン・アリ競技場がメディアに公開された。W杯後の解体を前提にコンテナが組み合わされたスタジアム974は今も残る。W杯からアジア杯までが1つの壮大なプロジェクトのサイクルと捉えられており、大会終了後にその役目を終える。