<AFCアジアカップ(アジア杯):日本3-1インドネシア>◇24日◇1次リーグD組◇第3戦◇ドーハ
【ドーハ24日=佐藤成】日本(FIFAランキング17位)がインドネシア(146位)を3-1で退け、組2位で決勝トーナメント(T)に進出した。
FW上田綺世(25=フェイエノールト)が2得点。オウンゴール誘発を含めて全3ゴールに絡む活躍も、チームは3戦5失点と苦しんだ。前節はイラクに1-2で力負け。連勝記録が10でストップしたが、球際など原点に立ち返って3大会ぶり最多5度目の優勝へ、再スタートした。決勝T1回戦はE組1位と対戦。ヨルダン、韓国、バーレーンのいずれかで25日に相手が決まる。
上田が、全3得点に絡む活躍で5年間の成長を示した。3点目がオウンゴール(O・G)判定となったことから「3点取ったと思って最後までプレーしていましたけど、ちょっと厳しい。ハットトリックでもいいのかなと…。FWとしてはね…」。自身2度目の代表ハットトリックを逃し、笑顔で悔しさをにじませた。
前半6分、自ら倒されて獲得したPKで、祈るように額にボールを当ててからセットし、右上に今大会2ゴール目を決めた。後半6分には、左サイドを崩したMF堂安のクロスを大外で詰めて追加点。節目の国際Aマッチ通算10点目となった。締めくくりは同43分。右サイドを駆け上がったMF伊東のクロスを受けると、右足を振り抜き、相手DFに当たってゴールに吸い込まれた。記録はO・Gだったが、気持ちが乗っていた。チームの勝利に貢献し「とにかく勝てて良かったです」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。
前回大会は、法大2年時に国内合宿のトレーニングパートナーを務めた。UAEへ向かう前のチームに密着し「大学生というカテゴリーで、日本のトップトップを経験することは(普通は)できない。それが自分の中での1つのベースになった。そこが一番大きい」と強く心に刻まれていた。
あれから5年。鹿島を経て海外に挑戦し、オランダの名門フェイエノールトで技術を磨く。昨年6月の代表初ゴールから、わずか7カ月で2桁に到達。エースの風格が漂うが「そうですか?」と特別な意識はない。無欲なストライカーの活躍で、低調だったチームが3戦目で息を吹き返した。
課題も生まれた。試合終了間際にはロングスローから1失点。それまでチャンスらしいチャンスをほとんど作らせていなかったが、詰めの甘さがでた。次のラウンドでは、一瞬の隙が命取りになる。その意味でも1次リーグ3戦で、負傷中のMF三笘を除くフィールドプレーヤー全選手に出場機会が与えられたことは前向きに作用しそうだ。手綱を締め直し、ギアを1段階上げ、優勝への道を進む。