<AFC女子アジアカップ:日本1-0オーストラリア>◇21日◇決勝◇シドニー
女子日本代表「なでしこジャパン」(FIFAランキング8位)が開催国のオーストラリア(同15位)を1-0で下し、2大会ぶり3度目の優勝を飾った。前半17分にMF浜野まいか(21=トットナム)が決勝点を決めた。FW植木理子(26=ウェストハム)が6得点で大会得点王に輝き、最優秀GKに山下杏也加(30=マンチェスターC)が選出された。ニルス・ニールセン監督(54)にとっては、25年2月のシービリーブス杯に続く主要国際タイトルの獲得となった。
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ほぼ完全アウェー。約7万5000人で埋まったスタジアム・オーストラリアは、耳をつんざく大声援が地元チームへと送られる。前半17分、浜野が沈黙させた。左サイドでパスを受け、振り向きざまに右足を振り抜く。ボールはゴール右隅へ突き刺さった。「早めに足を振って行こうと思っていた。それが得点につながってうれしい」と決勝点を喜んだ。
なでしこの組織力が攻守に際立った。大歓声に声を遮られても攻撃の連動性はいつも通りだった。浜野と対の右MF藤野は「サイドの縦関係はうまくアイコンタクトを取りながら、日頃やっている感覚と擦り合わせて、共通認識がうまく生きた部分だと思った」。
攻撃ばかりではない。終盤は押し込まれたが一体感を持って次々とブロック。DF古賀は「積極的に前からディフェンスができた」と無失点に納得した。24年12月に就任したニールセン監督が一貫して日本人の強みと口にしてきたのが連動性であり、共通認識。その特長を発揮した。
今大会、招集した25選手が全員出場した。しかも6戦全勝で29得点1失点という圧倒的な数字を残した。誰が出てもチーム力は落ちず、相手をかく乱すべくポジションを入れ替えても戦える応用力を併せ持つ。ニールセン監督は「今大会6試合すべて勝利に値する内容を見せてくれた」。来年6月開幕のW杯ブラジル大会で再びなでしこの花を開かせるため、着実にステップアップしていることを証明してみせた。