【日本代表】後藤啓介「FWは本当にやりたくない」の真意 夢舞台へ運命のメンバー発表まで1日

取材に応じるベルギー1部シントトロイデンFW後藤啓介

FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会(6月11日開幕)に臨む日本代表メンバーの発表が15日に迫っている。日本代表FW後藤啓介(20=シントトロイデン)がこのほど、日刊スポーツなどの取材に応じ、本大会出場への思いを語った。期限付き移籍で加入した新天地で11ゴール5アシストと飛躍。昨年11月にA代表に初選出され、レギュラーシーズン3位と躍進したチームの原動力となっている。クラブと日本の命運を握る身長191センチの大器の思いとは。

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「FWは本当にやりたくないとはずっと思っていて…」。欧州1部リーグで2桁得点を記録した男とは思えない発言の真意を後藤はこう語った。

「理想はFWが点を取るだけのパスを出したい。あとは触るだけ、みたいなボールを出す方が楽しいし、ずっとボールを触って90分間、攻守に関わっていた方が自分は楽しいなと思うので、(FWは)やりたくないとは思います」

実はFW歴は浅い。J2磐田の下部組織時代は中盤の選手だったという。トップ昇格後に本格的にストライカーへと転身し、海外への扉を開いた。しかし強豪アンデルレヒトでは出番をつかめず、今季開幕直後にシントトロイデンへ。出場機会を得るとゲーム体力がつき、ポストプレーなど選手としての幅が広がり、チームの上位進出の原動力となった。

夢舞台から逆算した移籍がそのポテンシャルをより引き出した。「正直ストライカーは継続して活躍するよりどれだけそのタイミングで点を取れるかが重要」と冷静に分析。W杯北中米大会まで1年弱のタイミングで活躍の場を移し、代表招集につなげた。190センチ超えの長身とは思えないほど足元の技術が高く、身体操作も優れる。体重はまだ78キロと細さはあるが、運動量も豊富。日本のエースへの階段を上っている。

前回の22年カタール大会は新型コロナウイルスに罹患(りかん)してダウンしていた。あれから4年。「(出るイメージが)できてはいなかったですけど、もちろん行くつもりはあったので、自分が立てたプラン通りにはなっている」とうなずく。「自分なりのFW像みたいなのを作っていけたら」。唯一無二の万能型として、クラブを史上初の欧州カップ戦の舞台に導くとともに、W杯北中米大会で日本が優勝へのラストピースになる。【佐藤成】