FIFAワールドカップ(W杯)北中米大会に出場した日本代表のコーチを務めた名波浩氏(53)が12日、都内で、天皇杯の子ども向けトークイベントに日本サッカー協会(JFA)の宮本恒靖会長(49)とともに出席した。
名波氏は選手時代の03年度第84回大会で優勝。04年の元日に歓喜を味わった。決勝前夜、大みそかの過ごし方が印象深いといい「NHKで紅白歌合戦とかやって盛り上がっている中、ホテルに閉じこもってミーティングしたり食事したり、ワイワイしたり。チームメートというより家族として1日の試合に臨もう、とエンジンを暖めている段階」と懐かしんだ。
イベントでは子どもたちからの質問に答える模擬会見も実施。「どうしたら日本代表は強くなれますか」との質問に「1人で何人も抜いていくシーンも大切。味方をうまく使いながら、おとりに他の選手を使う選手やシーンがたくさん出てくればゴール前にボールを運べる。日本が強くなったなと思えると思います」と語った。
また「今大会、ブラジル戦に(ケガをした)三笘(薫)選手、南野(拓実)選手、遠藤(航)選手がいたら勝てると思いますか」と鋭い質問も飛んだ。名波氏は「どうだろう…。ケガ人が多かったのは残念でしたけど、勝てるかどうかは本当にそのメンバーがいて、やってみないとわからなかったと思います」と真剣な表情で応答。「でも森保監督はあいつらがいなかったから勝てなかったとか、そんなことは一言も言わない人で、いる人間でやっていこうと強く我々コーチングスタッフにも選手にもずっと伝えていた」と一切言い訳をせず、内部の取り組みを明かした。最後に「もちろん、いたら戦力にはね。すごい大きな戦力になった」とも付け加えた。
日本代表は、優勝を目指してW杯北中米大会に臨んだ。しかし大会前に三笘、南野、遠藤ら主軸が負傷。同じく主力のMF久保建英(25=レアル・ソシエダード)も大会中にケガをした。それでも1次リーグを無敗で突破。ただ決勝トーナメント1回戦でブラジルに敗れた。【佐藤成】