日本代表(FIFAランキング17位)のGK鈴木彩艶(24=アストンビラ)が15年ぶりのPK勝利に導いた。エクアドル(同25位)戦で90分を0-0で終え、即突入したPK戦で相手の3人目を止めた。22年W杯カタール大会の決勝トーナメント1回戦クロアチア戦以来のPK戦で、勝利は11年アジア杯準決勝韓国戦以来。世界最高峰の英プレミアリーグで戦う守護神が、キックとセーブで勝利に貢献した。5日の決勝でニュージーランド(同86位)とMUFG国立で対戦する。
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歓喜の中心に、ザイオンがいた。GK鈴木彩が駆け引き勝ちした。0-0で迎えたPK戦。相手キッカーに、自らボールを手渡した。身長190センチが両手を広げ、相手を威嚇。左、左、左。同じ方向に跳び続け、3人目を捕まえた。低い球を両手ではじき、右手でかき出す。ガッツポーズ。短くほえた。日本は全員決め、15年ぶりのPK勝ち。守護神は大歓声を浴び「スタジアムを味方にして、後押ししてくれた。チームメートが全部決めて勝ち切れた」と6万5000人超の観客と、仲間に感謝。世界トップのGKは謙虚だった。
90分通じて、世界基準を示した。脇腹痛から復帰し、W杯北中米大会後で代表初先発。この日はキックで魅了した。前半23分。自陣からMF久保に鋭いパス。途中出場の前戦ベネズエラ戦でも披露した低い弾道で中央を切り裂き、好機を演出した。後半は最前線の上田へロングパス。短、中、長。自由自在のキックで、最後方から攻撃を操った。
昔からキック力は光っていた。小学生ながら40メートルを余裕で飛ばし、何度もキックオフシュートを狙った。中学から中距離のパスを繰り返し、コントロールを磨いた。武器はプロでも光った。今夏からプレミアリーグに舞台を移し、日本人GKで初めて欧州チャンピオンズリーグにも立った。先月はチームの月間MVPを獲得。キックは英国でも、世界でも注目を浴びた。もちろん日本でも、そうだった。「ファンの皆さんもチャンスが生まれると認識している。やりやすい雰囲気の中で見られる目も変わってきている」と自覚した。
守備機会は少なかったが
セーブも安定。「キックに目が行きがちだが、ゴールを守ることが常に一番の優先順位」と無失点を喜んだ。4日後の決勝へ「この大会は優勝を掲げている。今日は厳しい戦いだったが、しっかりと勝ち切れて次を迎えられる。国立でしっかり勝って、タイトルを取りたい」。また守護神が、勝利に導く。【飯岡大暉】